北の国から 〜第4章〜
 
 
 
 
 
 
 
第4章  1559年5月〜1563年12月

 
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「初代将軍・安東舜季死去。享年47歳。二代将軍には長子・安東愛季が就任。」
 

 1559年5月、この凶報が安東家領内を駆け巡った後、家中に戦慄が走った。大量の謀叛人が出たのである。中でも最大の衝撃となったのは、安東愛季の弟である安東茂季が、兄の家督継承を不服として摂津・石山本願寺に立て篭もったことである。

 しかも謀反を起こし城に立て篭もったのはたのは安東茂季だけではなかった。丹波・波多野秀治紀伊・松永久秀越前・朝倉景建備中備後・三村元親土佐・長宗我部元親、播磨・大久保忠世らが、それそれ大名となった。家臣の離脱者も多かった。長宗我部家と波多野家はすぐさま軍事行動を開始し、長宗我部家は阿波を、波多野家は但馬を、それぞれ占領した。

 このため、因幡・鳥取城に駐屯していた明智光秀軍団、美作・津山城の別所就治軍団、備後・神辺城の宇喜多直家軍団がそれぞれ孤立した。特に神辺城は支城なので、物資・兵力の面で不安が大きい。いかに城主が宇喜多直家であっても、毛利・三村(特に毛利)の攻勢を長期間防ぐことは難しかった。また津山城は本城ではあるものの、城主・別所就治以外の武将は平均以下の能力しか持ち合わせておらず(別所一族が中心のため)、数で押された場合は著しく不利な状況に追い込まれることは確実であった。

 そして最も重大な危機に瀕しているのは畿内地方であった。北に朝倉・波多野、西に安東茂季、南に松永と敵が多く、頼りになる軍団は皆無だった。なにより、他勢力と隣接していないこの地域は、まったくの非武装地帯だったのだ。頼りになる武将といえば、室町御所に駐屯している足利義輝、和田惟政、細川藤孝、の3名のみで、あとはお公家様ばかりという惨状だった。

 この面白すぎる事態に、私はちょっとだけ、指をくわえて見ていることにした。そうするとどうだろう。あれよあれよという間に領土が削られていくではないか。とりあえず出身地に戻っていた長尾家家臣達を、防御のために畿内へ移動させている間にも、支城どころか本城までが落とされていった。
 

・ 波多野家……丹波、若狭、但馬を占領。
・ 長宗我部家……讃岐を占領。
・ 安東家……大久保家の播磨、松永家の紀伊、摂津和泉、備前、三村家の備中備
       後を占領。
・ 神保家……新たに謀反を起こし、越中、能登を占領。
・ 朝倉家……まったく動かず。越前のみ領有。
 

 ちょっとだけのつもりが、1562年3月までに、各叛乱勢力は上記のような進出を遂げた。無論私もただ見ていただけではなく、武田、北条、大内、毛利、といった勢力とも戦わなくてはならなかったため、叛乱を鎮圧するのが遅れてしまった。

 それと今回の叛乱と余り関係なかった九州だが、既に龍造寺を滅ぼし島津もあと一国と追い込み、九州制覇まであと一歩の大内家が、毎月のように豊後に攻め込んできた。本城・府内城は立花道雪率いる旧大友家軍団が、支城・岡城は荒木氏綱率いる安東家最精鋭部隊が、それぞれ防御にあたっていた。

 大内軍ははっきり言って弱いので、まず負けることはなかった。できればこちらから攻め込みたいところだが、そこまでやるには武将の人数が足りなかった。
 
 

* * * * *






岩代・黒川城。
 

 安東愛季「…あぁ、よく寝た。」
 氏家守棟「ホントですね。大殿が亡くなってから急に眠くなりましたね。」
    愛季「そうだな。あれからどれくらい経った?」
    守棟「3日ぐらいですかね。」
 安東各務3年よ!二人ともいい加減にしなさい!その間領内は大変なことになって
        いたんだから!」 
    愛季「わかってるわかってる。でももう叛乱は鎮圧されたんだろ?」
    各務「それてないわよ!!九州も四国も中国も畿内も関東も大変なことになって
        るんだから!ちょっとお爺様の最期に似てきてるんじゃない?!」
    愛季「…それだけは勘弁してくれ。」
    各務「じゃあさっさと目を覚ましなさい。氏家殿もよ。」
    守棟「ははっ。」
    愛季「まあ九州は大丈夫そうだな、防御だけなら。中国方面も第一軍は問題ない
        だろう。司令官は明智光秀だしな。波多野家が片付き次第、出雲へ侵攻し
        てもらおう。あれ?出雲が尼子家の領域じゃなくなってるぞ。」
    守棟「今年表を引っ張り出したところによると、どうやら1年以上前に大内家に
        滅ぼされたようです。」
    各務「ちょっと!そんなことも知らなかったの!?しっかりしてよ!ほかにも肝付
        家、北条家、伊東家も滅んでるし、同盟国の村上家も滅ぼされてるの
        よ!」
    愛季「何?村上家が?誰が滅ぼした?」
    各務「織田信秀よ。北条も滅ぼしたし、そろそろ武田家も滅ぼしそうな勢いね。」
    愛季「…なかなか調子に乗ってるな。このまま武田家まで滅ぼさせると、手がつ
        けられないな。」
    守棟「そうですね。武田家で残っているのは上野と下野のみです。どうも伊達家
        からも圧迫を受けているようです。伊達家が磐城と常陸に侵攻したよう
        ですね。」
    愛季「そうすると近い将来、伊達家と織田家が直接ぶつかるわけか…。やはり考
        え物だな、このまま織田家の味方をするのは。で、関東で武田家と戦って
        いるのは長野業正か。じゃあ問題ないな。武田家への復讐心がまだ
        残っているだろうから。」
    守棟「そうですね。それと気になるのが中国地方です。先程は明智殿だけで話が
        切れていましたが、美作の別所殿、備後の宇喜多殿たちは孤立していま
        す。大内家と波多野家、さらに茂季様に囲まれております。」
    各務「ようやく目が覚めてきたようね。特に、茂季叔父様が侵食している畿内は大
        変よ。」
    愛季「そうだな。別所殿や宇喜多殿は、こちらの攻勢が強まるまでは耐えてもらう
        しかないな。でも別所殿の美作なんて、一度も攻め込まれていない気がす
        るが…?」
    守棟「そうですね。しかし今後もそうとは限りません。」
    愛季「その通りだ。さっそく手を打とう。長尾政景達に出陣を命じて、波多野家を
        攻撃させるように。」
    守棟「ははっ。で畿内は如何いたしますか?」
    愛季「ん〜、室町御所には…公家ばかりか。これで叛乱鎮圧は無理だな。とりあ
        えず足利義輝殿に防衛はしてもらう。攻め込むにはほかの部隊を編成しよ
        う。…そうだ。確か竹中半兵衛重治がいただろう。彼に一軍を率いてもらう
        ことにしよう。」
    守棟「そうですね、彼であれば問題ないでしょう。彼と同年代の武将達がかなり登
        用されていますから、やりやすいのではないかと思います。」
    愛季「よし決まりだ。とりあえず大和・多聞山城辺りに駐屯させるように。彼らに
        は畿内を平定した後、そのまま四国、九州まで進んでもらう。」
    各務「はぁ…。最初からそうしていれば、今ごろ平和になっていたでしょうに。」
    愛季「それに関しては済まなかった。しかしどこからか、『よ〜し、ちょっとほっと
       いてみっか。』なんて声が聞こえたと思ったら、急に眠くなってだな、その
        …。」
    各務「言い訳無用。おかげで私まで戦場に出る羽目になったじゃないの。」
    守棟「まさかそんな!姫、上様がそのようなことをするはずがありますまい。それ
        は誤解ですよね、殿。」
    愛季「…事実なんだ。」
    守棟「ええぇ!?拙者は反対いたします!深景姫に続き、なぜ麗しい姫が戦場に
        出なくてはならないのか、到底承服いたしかねます。」
    愛季「いや、でも、ちょっと考えてみろよ守棟。能力値だって俺より上だ。政治とか
        だけじゃなくて、戦闘でも俺より強いんだ。」
    守棟「そういう問題ではございますまい(あれ?親父に似てきてるのかな?)。」
    愛季「それにさ、さっきから俺達の尻を叩いているのが、けっこう様になっているだ
        ろ?これは指揮官として得難い才能だと思うんだがなぁ。」
    守棟「そう言われれば…。」
    各務「…ちょっと、急に説得されないでよ。」
 

 こうして安東各務は姫武将として戦闘に参加することになった。政治93、戦闘76、采配80、智謀88という父を超える能力を持っているので、実際の戦闘には何の問題もない。しかしこの岩代近辺では、武田軍の侵攻を防ぐ程度にしか仕事がなかったので、出陣の機会は与えられなかった。大体、まだ13歳だしね・・・。
 
 

* * * * *






 所変わって上野・沼田城。ここでは長野業正の指揮のもと、上野の本城である箕輪城の奪還作戦が進められていた。とは言っても、箕輪城はもともと安東家の城ではなかった。では何故「奪還」なのかと言えば、長野業正上泉信綱という二人の武将にとって、かの城は忘れ難い城だったからである。そして彼らは、かつて彼らを襲ったある不条理に怒っていた。
 

 長野業正「…とうとうここまで来たな。」
 上泉信綱「左様でございますな。我々が敗北してから、もう6年経ちます。」
    業正「そうだ。しかし今考えてみれば、大体あの箕輪城が落城したときの状況が
        おかしかったのだ。武田信玄めをして、『箕輪城に業正がいる限り、上州
       には手を出せぬ』とまで言わしめたこのわしが、信玄の攻撃があったと
        き、何故に支城である沼田城の守備に就いていなければならなかったの
        だ?その結果箕輪城は落城し、上杉家は滅んだではないか。今でも納得
        がいかん。」
    信綱「拙者も、殿(旧主・上杉憲政)の御気がふれていたとしか考えられませんで
        したな。」
 沼田祐光「お言葉ながら、拙者が思いますに、そのような武将の配置をされた背景に
        は、より大きいものの存在が感じられるように思います。」
    業正「…(何を言っているのだこいつは?)それは一体何だ?」
    祐光「…恐らく、いや多分、この世界の創世に関わったとされる、『光栄』なる
        ものの存在ではないでしょうか?」
 長野業盛「父上、その存在については私も伺っております。何でも、我々の顔かたち
        や寿命まで司っているとか…。」
    業正「ふーむ、光栄??わしは聞いたこともないが…まあいい。箕輪城攻略の準
        備にかかるとしよう。それから皆に言っておくが、今回の出陣は箕輪城の
        攻略だけで終わるものではない。そのまま武田家に残る最期の拠点・
        宇都宮城を落とし、武田信玄に引導を渡すのだ。」
信綱祐光業盛「ははっ。」
 

 必勝の信念も固く、長野業正軍団は箕輪城へ進む。その軍団は総司令・長野業正以下、上泉信綱、沼田祐光、長野業盛、七条兼仲、来島通康、土橋守重、森岡信元、太田資正、鈴木重秀、里見義尭、最上義光の12名。これまでの武田家との小競り合いで登用に成功した武将も多く出身地などはバラバラだが、安東愛季が寝ている間にも、しっかり強力な軍団になっていた。

 1563年4月、武田信玄が立て篭もる箕輪城は陥落。立て篭もっていた武将は22名を数えていたが、かえってこれが仇となった。狭い箕輪城では数の有利を生かすことが出来ず、逆にこちらの各個撃破戦術の前に武将達がどんどん捕らえられてしまい、士気の低下に歯止めがかけられなかったのだ。残念ながらほとんどの武将には逃げられてしまったが、とりあえず箕輪城の占拠に成功した。そして勢いに乗る長野業正軍団は、そのまま一路宇都宮城を目指して進軍した。
 
 

* * * * *





 所変わって大和・多聞山城。城主・筒井順慶は、すぐ隣の河内和泉の本城・高屋城が安東茂季軍に占領されたことに、恐れおののいていた。しかし、そこへ将軍愛季自ら選抜にあたった竹中重治を総大将とする新規兵力が到着し、ほっと胸を撫で下ろしていた。
 

 筒井順慶「ああ、竹中殿。貴殿が着てくれて本当に助かりました。高屋城を敵が占領
        したときは、一体どうしたものかと慌てるばかりでした。」
 竹中重治「順慶殿、そんなに腰を低くなさらないで下さい。拙者は一介の侍大将、
        順慶殿は武将ではございませんか。」
    順慶「いえいえ頼っているのはこちらですし、自分はまだ17です。それに戦闘
        指揮能力も比較になりません。ですから、そんなことはできません。」
    重治「はぁ。」
 

 その後、急遽多聞山城で編成された軍団は、摂津和泉・高屋城へ侵攻することになった。そしてすぐさま高屋城を奪回した。多聞山城主・筒井順慶は心から安心したことだろう。

 その高屋城。
 

 竹中重治「今気が付いたんだけど、私より君のほうが強くないか?」
    島勝猛「そう言われればそうかな。確かに俺は戦闘90采配84だからな。重治は
        7082だもんな。」
    重治「じゃあ君が総司令をやったほうが、社会のためになると思うが。」
    勝猛「いやいや、俺は史実通り裏方でいたい。勘弁してくれ。」
    重治「何という言い草だ。私ほうがもっと裏方なのに…。大体、自分だけ楽をして
        嫌なことは他人に押し付けるとは、人として何処か間違ってるんじゃない
        か。人には能力に伴う責任と言うものが…」
    勝猛「うるさい。俺はやりたくないの。」
 蒲生定秀「これこれ、何を騒いでおられる。さっさと南の岸和田城を落としに参りましょ
        うぞ。」
    勝猛「おお、これはこれは若すぎる我らに対して目付として派遣されていらっしゃ
        る蒲生様、お騒がせして申し訳ありませんでした。」
    定秀「誰に説明してるんだ…?まあそれはよろしい。で、何を騒いでいらっしゃっ
        たのかな?」
    勝猛「実は重治の奴が総司令を辞めたいなどと申しまして、それを拙者が懸命に
        宥めていたところでございます。」
    定秀「重治殿、一体どういうことですかな?」
    重治「定秀様、よくご覧下さい。この勝猛、私よりも能力が上なのです。ですので
        彼が総司令を担当したほうが、より迅速に天下統一を成し遂げられると
        思いますが。」
    定秀「重治殿…。貴殿は、将軍たる上様から直々に任じられた軍団長なのです
        ぞ。貴殿の言い分を是とするならば、上様の判断に異を唱えているも同然
        だ。となると貴殿は、ご自分が上様よりも優れた判断力を持っていると自認
        なさっているわけですかな?」
    重治「いえ、決してそのようなことはございません。」
    定秀「(はぁ、本当にそう思ってるのか、こやつは。表情ひとつ変わらないが…)で
        あるならば、まずは上様の意に従い、職務に忠実であるべきですぞ。
        そもそも、一軍の軍団長に任ぜられるとは大変名誉なこと。もっとお喜び
        なされ。」
    重治「そんなに有難い職務なのであれば、私一人で独占していいものでもないで
        しょう。ぜひ他人にも、この職に就ける感動を分けて差し上げたいですね。
        特に、島君あたりには…。」
    勝猛「何というひん曲がった根性!拙者としても何だか心配になってきましたよ、
        ホント。ここは一度、上様に言上仕ったほうがよろしいのではありません
        か、蒲生様?」
    定秀「…勝猛殿。貴殿もですぞ。貴殿と重治殿がどうして組まされておるのか、考
        えたことはないのか?」
    勝猛「は?組まされている?拙者はこの軍団における一介の足軽頭に過ぎませ
        んが。」
    定秀「違う。今後野戦で戦うことになれば、貴殿が軍師を務めるのですぞ。」
    勝猛「えっ?」
    定秀「え、ではない。君らは陣形の相性が極めてよく、二人で組めば、長蛇以外
        のすべての陣形を組むことができるのだ。これは兵法書の節約になる
        わけで、非常に有難いことなのですぞ。おわかりいただけましたかな?
        それでは、それがしは出陣の準備があるので失礼いたす。」
    勝猛「…。」
    重治「何だそうだったのか。そういうことであれば話は早い。それでは共に頑張っ
        ていこうじゃないか、勝猛君。」
    勝猛「…。」
    重治「…聞いてるのか?私は総司令、君は『軍師』だ。わかったな?」
    勝猛「うるせー。」
 

 こうして、竹中重治と島勝猛は協力していくことになった。もっとも、それは彼らの能力がそうさせたのであって、彼らの意思がそのように働いたのではない(このふたりのファンの方、申し訳ありません)。
 
 

* * * * *





 またまた変わって中国地方の最前線。ここは山陽方面を担当している宇喜多直家軍団が駐留する、備後の支城・神辺城。ここは後背から迫る安東茂季軍と、正面に位置する毛利軍に挟まれ、非常に危険な状態に置かれていた。仮に前後の両家が同盟した場合は、この城は完全に挟撃される。この狭い支城で守りきれるかどうかが不安な、城主・宇喜多直家であった。
 

 宇喜多直家「さてどうするかな?西から迫りつつある大内家に寝返るとするかな?…
          冗談だよ。」
 宇喜多忠家「兄上〜、それ冗談に聞こえませんよ。ただでさえ兄上は、史実ではとん
          でもない陰謀野郎だと思われてるんですから。」
    直家「わかったわかった。それにしても何とかしないとな。救援が来ない以上、
        こちらで何とかするほかはないんだが…。」
 戸川秀安「殿、その件でお話がございます。」
    直家「ふむ。言ってみ。」
    秀安「最近毛利領・安芸の国情を調査したところによりますと、目前にある支城・
        新高山城はおろか本城・吉田郡山城にも、たいした数の武将はいないよう
        です。支城・小倉山城で道路建設や内政に力を注いでいるようで、毛利元
        就自身も小倉山城にいるようです。」
    忠家「なぜ元就自身までが支城に…?一体何を考えているのでしょう?」
    秀安「毛利元就のような史上稀に見る人物が考えていることなど、拙者には
        さっぱりわかりません。」
    直家「…俺にもわからんな。ま、それはともかくチャンスだな。よし決めた。吉田郡
        山城を落とし、毛利家に引導を渡してやろう。」
    忠家「お待ちください。この状態で毛利家を滅ぼしますと、毛利家家臣団の登用
        が難しくなります。支城で独立勢力にでもなられると、大半が大内家に
        靡いてしまいます。そうしますと我らはますます不利になりますまいか?」
    直家「忠家の意見には一理ある。しかしこの機を逃すわけにもいかん。この城より
        も吉田郡山城のほうが守りやすいことは間違いないし、補給の心配もなく
        なる。一時的に大内家に力を与えることになるが、それを削り取るのは
        上様にやっていただこう。」
    秀安「かの城には、岡利勝もいる模様。早速内応の約束を取り付けましょう。」
    忠家「そうなのか。それではこれで、宇喜多家の家臣が全員揃うというわけです
        ね。」
    直家「…ん〜、いっそこのまま独立しちまおうか。」
    忠家「兄上〜。」
    直家「冗談だ。よし。手始めに新高山城を落とすぞ。それともうこの城には用は
        ないから、物資を全部持っていくのを忘れるな。」
    忠家秀安「ははっ。」
 

 編成されて以来初の出陣となる宇喜多直家軍団は、宇喜多直家・忠家兄弟、戸川秀安、延原景能、原田忠佐、長船貞親らの史実における宇喜多家家臣団で構成されていた。当然結束も固く、あっさり新高山城を抜きさり、そのまま吉田郡山城も落城させた。

 そして宇喜多忠家の予想通り、毛利家家臣はその大半が大内家へ流れ、残余は安東茂季に仕えた。宇喜多直家は岡利勝以外の武将を、誰一人として登用できなかった。安東と毛利って、相性悪いのかなぁ。
 
 

 こうして安東家は、前将軍・安東舜季の死から発生した混乱から立ち直りつつあった(実は私がただ見ているのをやめただけです…)。気がかりなのは関東における織田家と、完全に放置してしまっている四国の長宗我部家ぐらいで、あとの叛乱勢力は、こちらが本気になりさえすれば軽く滅ぼせる程度の力しか持っていないので、大きな問題はなかった。

 また、中国・九州では大内家がかなりの勢力になっているが、内容を伴っていない(武将の質・量ともに悪い)勢力拡張なので、こちらの数さえ揃ってしまえばあっさり滅ぼせるだろう。