独断と偏見の
まんがレビュー 2007年9月

2007年9月2日(日)
タイトル 本日も上場なり
著者名 丹沢恵
巻数 全1巻(BAMBOO COMICS)
出版社 竹書房
発行年 2007年
ジャンル 株取引4コマ
評価 ★★★  :株取引に興味がある方に。
ストーリー

 妻・奈美は32歳で家事嫌いの株トレーダー、夫・伸は29歳の会社員で、家事が趣味。奈美の生活は株取引を中心に回っていた。そんな2人のちょっと変わった日常生活を描いた4コマまんが。

コメント

 ふと滝が見たくなり、養老の滝に訪れました。実は、ここに来るのは3回目です。でも、以前来たのは今からもう10年近く前のことであまりはっきりと覚えていませんでした。

 自然はいいですね。自然の山の中、鳥の声や川のせせらぎを聞きながら、滝を目指して登ります。そして、ようやく滝に到着。森林浴と滝のマイナスイオンを身体中に浴びて、心身ともにリフレッシュしました。

 嘘です。

 ダメですね、養老の滝は。川縁や川底はコンクリートで固められ、滝までの登山道はアスファルトがひいてあります。当然のことながら、山の木々は人の手が入っています。滝までの道すがらは土産物屋が並んでおり、自然とはほど遠いものでした。

 さらに、日曜日だったせいもあり滝には観光客がいっぱい来ていました。それは構わないんですが、立ち入り禁止だというのにみんな滝壺の中に入っているし。それも、1人や2人ではなく、何十人も! もちろん私は入りませんでしたよ。

 結局、養老の滝に来て余計にストレスが高まったような気がします。駐車場代300円を払って、損した気分です。

 結局、養老の滝では満足できず、この近辺にある他の滝を探しました。すると、関ヶ原に「鶯の滝(うぐいすのたき)」という小さな滝があるらしいことを発見しました。せっかくなので、そちらも訪れてみました。

 この鶯の滝は、非常に小さく川の段差でできているような滝でした。まわりは金網で囲まれており、上から眺めるだけの状態でした。私の求めていた滝とはちょっと異なりましたが、上記の養老の滝よりは良かったかも。私以外に人もいませんでしたし。

 でも、やっぱり満足できないので、また他の日にでも良い滝(?)を訪れようと思っています。名古屋近辺で良い滝があったら教えてくださいね。

 さて、8月の後半の株価は米国のサブプライムローン問題で、滝のように大幅に下げましたね。そんなわけで、株取引がテーマになっている、丹沢恵氏の「本日も上場なり」を紹介したいと思います。

 この「本日も上場なり」を読んで感じたのは、丹沢恵氏はまだそれほど株について詳しくはないということです。どちらかというと始めたばっかりで、丹沢恵氏自身、何らかのポリシーの元に株取引をやっている感じはしませんでした。

 そのため、扱っているネタもそれほど深いものではなく、株取引の触りだけを描いている様子です。日常生活の中にある株取引という感じですね。実際、株取引関係のネタは、実に教科書的でした。

 例えば、この4コマで身の回りの気になる商品を発売している会社の株を検討する、というパターンが良く見受けられます。私も、株取引を始めて最初の頃はそうやっていました。でも、主人公の奈美ほどの経験豊富ならトレーダーなら、こういう取引はしないでしょうね。

 さらに、主人公の奈美が行っている取引は幅広いです。デイトレードから長期投資、さらには外貨預金まで行っていますから。

 余談ですが、住吉さんが株の売りと買いを間違えてショックを受けるとう4コマがあります。実は、私も過去にこうしたミスをしたことがありました。おかげで、利益を出せるはずが、大損を抱えることになったのでした。

 そんなわけで、株をやったことある人や、株に興味のある方は読んでみたらいかがでしょう。なかなか主人公のように淡々と儲けることはできませんけどね。

 蛇足です。カバー下には高槻家の間取り図と、あとがき4コマが収録されていますので、持っている方は要チェックですよ。

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2007年9月5日(水)
タイトル とびだせニッポン!
著者名 小笠原朋子
巻数 全1巻(Akita Essay Collection)
出版社 秋田書店
発行年 2007年
ジャンル 海外旅行エッセー
評価 ★★★  :海外旅行を目論んでいる方へ。
ストーリー

 子供の頃から海外に憧れていた小笠原朋子氏。社会人になってからの初海外ロンドンを皮切りに、NYやハワイなどに何度も訪れた事を描いたエッセー。一緒に旅をした師走冬子氏の寄稿も収録。

コメント

 今年の6月だったか7月だったか、近所に新しいパン屋さんができました。これ自体特に珍しくも無いのですが、そのパン屋さんはなんとフランス人の作ったフランスパンのパン屋さんということでした。

 一見、本場フランスの人が作ったパンということで、おいしそうな感じがしますよね。でも、食べてみたらいたって普通の味でした。お店の雰囲気は他のパン屋さんとは異なり、フランスっぽい感じがしましたけど。

 実際にパンを作っている人を見てもかなり若い人で、パン職人という感じの人ではありませんでした。言ってみれば、私が外国にいって日本料理屋さんをやるようなものでしょうか。

 ただ、最初の頃は物珍しさもあって、そこそこお客は入っていたようです。しかし、このパン屋さんの定休日は、土、日曜日の週2日です。さすがにこれではお客が入らなかったのか、その後、定休日は日曜日だけになりましたけど。

 さらに、すごいのは営業開始時間は10時30分からということです。歌にもあるように、朝一番早起きなのはパン屋さんの筈だと思ったんですが…。

 さらに、この夏には衝撃的な張り紙がありました。なんと、8月いっぱいはバカンスでお休みだそうです。オープンして間も無いのに、いきなり一ヶ月もバカンスを取るとはなかなかすごいですね。

 9月になってバカンスも終わり、お店も再開したかと思いますが、このお店の先行きがちょっと心配です。数ヶ月後には永遠のバカンスに入っていそうなので…。

 さて、フランスと言えば外国ですよね。そんな外国に訪れたことを描いている、小笠原朋子氏の「とびだせニッポン!」を紹介したいと思います。

 この作品を知ったきっかけは、師走冬子氏の「花やか梅ちゃん」の第2巻です。このコミックに、「特別編 師走&小笠原 伝説の(?)アメリカ旅行記」という4コマがおまけで収録されていました。

 これはタイトルの通り、小笠原朋子氏と師走冬子氏が2人でアメリカへ行ったときの旅行記4コマです。これが非常に面白かったんです。師走冬子氏のボケと、小笠原朋子氏のツッコミで描かれている楽しい旅行記でした。

 例えば師走冬子氏は、ハワイに行くのになぜか5千円しか持ってきてなかったり、持っている現金を全てドルに両替して帰りの日本での電車賃がなくなったり、ハワイに行くのになぜかセーターを着ていたり、と。

 さらに、小笠原朋子氏の寄稿とこの「とびだせニッポン!」の告知も収録されていました。それで非常にこの旅行記に興味が沸き、この小笠原朋子氏の「とびだせニッポン!」を手にした次第です。

 この「とびだせニッポン!」ですが、小笠原朋子氏が体験した海外旅行、NYやハワイ、ソウル、フィンランドに訪れた時のことが描かれています。

 前述の師走冬子氏と行動を共にしたエピソードもあれば、別の知人や母親と一緒の時のエピソードもあります。

 一応海外旅行記ではありますが、ページ数的にも、小笠原朋子氏の嗜好的にも「アメリカ旅行記」といっても良いぐらいアメリカに偏っています。逆に言えば、その分だけNYならNYの細かいことが描かれています。

 チップの相場から、おいしい食べ物からまずい食べ物、道端でビニールプールを使って水浴びしているオヤジなど、生のNYが描かれています。特に、食事に関しては他のエピソードを圧倒するぐらい細かく描かれています。やはり、海外に行って一番異なるのは食事ということでしょうか。

 単純に食の観点から描いた旅行記としても、なかなか満足のできる内容になっています。個人的には、これ読んで海外旅行に行きたくなったと言うよりも、お腹が減ってきてここに登場したものを食べるために海外に行きたくなってしまいました。

 また、小笠原朋子氏と師走冬子氏の美男美女ウォッチングもなかなか面白いですよ。

 そんなわけで海外旅行に行きたい、特にNYやハワイに行きたいと思っている方は是非読むことをお奨めします。逆に、行ったことある方はその時のことをこれを読んで思いだしてはいかがでしょう。

 蛇足です。カバー下にはカバーとは異なり、トラブルで困ってしまっている小笠原朋子氏の自画像が描かれています。持っている方は要チェックですよ。

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2007年9月16日(日)
タイトル サクラ満開!!あかり組
著者名 藤凪かおる
巻数 全1巻(BAMBOO COMICS)
出版社 竹書房
発行年 2007年
ジャンル 学園組長4コマ
評価 ★★   :もう一ひねり欲しかったですね。
ストーリー

 九龍あかりは、アネゴ肌で正義感のある女子高生。しかし、その正義感が空回りしてトラブルになることも多かった。そんな九龍あかりの高校生生活を描いた4コマまんが。

コメント

 子供の頃、将来はどのような職業に就きたいと思っていましたか? まんが好きの子供のご多分にもれず、私はまんが家になりたいと思っていました。

 小学校の頃は、まんが好きの友達とお互いにまんがを作り合って貸し借りしていました。自分で表紙から、製本、欄外のコメントまでつけて。

 ただ、私は手先が不器用なこともあり、あまり上手に描けませんでした。その点、貸し借りしていた友人K氏は絵が上手で、ネタも面白いものが多かったです。

 特に印象に残っているのは、この友人K氏が描いた4コマまんがです。どんな内容かと言いますと、
1)ある政治家が裁判を受けていました。
2)裁判官から、「無罪!」と言い渡されました。
3)その政治家は、それを大喜びしました。
4)でもそれは夢で、横には「田中角栄の夢」と記されていました。

 これはすごかったです。「夢オチ」などと言うなかれ。当時、田中角栄のロッキード事件があり、その裁判が話題になっていました。意図的かどうかは分からないのですが、この4コマはそれを風刺していました。しかも、寝ている時の夢と、希望する夢ということで2つを引っかけたおまけつきです。

 こんなネタを小学生(多分3〜4年生ぐらい)で描くというのはすごすぎです。実際この4コマを見せたところ、大人達にも評判は良く、すごいと思いつつちょっと嫉妬してしまいました。

 私自身が描いたまんがは、子供っぽいどこかのまんがを真似したようなものしか描けませんでしたから。まぁ、それが当たり前だとは思いますけど。

 ちなみに、K氏とは小学校・中学校との長い付き合いだったのですが、中学校の頃に転校してしまいました。K氏はその後、まんがとは関係ない出版関係の仕事についたようです。最近、音沙汰がないですけど、お元気でしょうか?

 そんなわけで、4コマまんがである、藤凪かおる氏の「サクラ満開!!あかり組」を紹介したいと思います。

 実は、藤凪かおる氏の4コマは好きで、今までずっと買ってきました。先日も、この「サクラ満開!!あかり組」が発売されたので購入した次第です。

 しかし、今回は少々期待外れでした。藤凪かおる氏の他の4コマまんが、例えば「パニクリぐらし☆」「ひめくらす」「Boy’sたいむ」などにあった面白さがあまり感じられませんでした。そういう意味では残念な1冊でした。

 何が原因だったのか考えてみました。他の4コマまんがでは主人公以外のキャラクター達がいい味を出しています。特に、主人公と絡んでくるキャラクターに魅力あるキャラが多いんです。「ひめくらす」では直江君が、「Boy’sたいむ」では寮に住んでいる3人組が該当します。

 ところが、この「サクラ満開!!あかり組」では主人公こそ個性的であるものの、その脇を固めるキャラクターに魅力がありませんでした。学校が違うのに、あかりが好きでを常に見守っているマサは設定としては個性的でした。しかし、うまく動いてくれませんでした。

 また、最初に転向してきた遠山も、クールな設定のためうまく動きませんでした。そのため、主人公が動いても空回りしている状態でした。てこ入れキャラのふぶきも、登場するのが遅く、またうまく主人公とかみ合っていませんでした。

 結局、うまく主人公の味を活かすことのできる脇役を登場させられなかったことが、面白さが感じられなかった原因かと思います。

 このコミックの巻末におまけで「あねさんはオトコマエ!」という読み切りの4コマが収録されていました。

 これは、つぶれてしまった九龍組の一人娘である九龍あかねが、師弟関係のマサを引き連れてとある高校に転向し、そこで知り合った遠山慎吾に好意を持ちました。しかし、遠山慎吾は、組の天敵だった警視総監の息子であったため、仲良くなりたいのにあかりは本能的に避けてしまいます。また、マサは元組員として、あかりに虫がつかないように遠山慎吾とあかりを引き離そうと努力しようとする、という設定でした。

 これを元に設定をし直したが、この「サクラ満開!!あかり組」でした。遠山慎吾が警察官の息子という設定は残ったものの、あとはほとんど新たに設定しなおしたようでした。また、マサは単にあかりのことが好きで見守っている、という理由付けが少々弱くなってしまいました。

 個人的には、この「あねさんはオトコマエ!」の設定のまま続けた方が面白かったように思えます。つまり、警察とヤクザという対立と、遠山慎吾と九龍あかね、それを引き離そうとするマサという2つの要素をうまく絡み合わせることができたからです。

 設定し直した「サクラ満開!!あかり組」では、前者の警察とヤクザという対立の要素がなくなり、事実上後者だけになってしまいました。このため、4コマのネタが平凡になってきました。

 もちろん、それを避けるために師弟だったマサを、一途にあかりを見守っているマサということにしたのでしょうが、それがキャラクターがうまく絡み合わない原因になってしまったような気がします。

 そんなわけで、藤凪かおる氏の作品を全て抑えたいというファンの方にはお奨めしますが、単に面白い学園4コマを読みたいと思っている方にはあまりお奨めしません。

 蛇足です。カバー下には、「サクラ満開!!あかり組」で登場したキャラの朝の出来事を描いた4コマが収録されていますよ。持っている方は、要チェックですね。

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2007年9月30日(日)
タイトル スコアブック
著者名 小箱とたん
巻数 全1巻
出版社 マッグガーデン
発行年 2007年
ジャンル 野球を知らない著者の野球まんが
評価 ★    :熱烈なファンか、物好きな方へ。
ストーリー

 とある高校に、2人しか部員のいない野球部があり、廃部の危機に瀕していた。そこへ、マネージャー希望の本間九州子(ほんまくすこ)が5人の新入部員(牛、猫、うさぎ、鶏、亀)を引き連れてやってきた。そして、さらに部員を集めこうしえんを目指すのだったが…。

コメント

 私は常に小さなノートとペンを持ち歩いています。外出先で必要事項をメモしたり、仕事上のアイディアを思いついたときに書き付けています。もちろん、まんがフリークのネタもね。

 今はZEBERAのSK-シャーボ+1というペンを持ち歩いています。これは、シャープペンシルと赤と黒のボールペンの3つが1つになっています。

 シャープペンシルは普段のメモ用に、赤ボールペンはそのメモに注意書きなどを書き加える用に、そして黒は書類などに記載するのに用いています。3種類のペンが1つになっているため、普通のペンより少々太い構造になっていますが、メモ書き程度ならこの太さでも特に気になりません。

 使っているうちに、ふと思いました。このペンでシャープペンシルの芯の補充はどうするのだろうか、と。

 普通のシャープペンシルは、上側のフタと中の消しゴムを取り外せば補充用の穴があります。しかし、このSK-シャーボ+1には、フタと消しゴムを取り外しても、そこには補充用の穴はありませんでした。

 他に簡単に取り外せそうなところもなく、どうするのだろうと不思議に思っていました。ボールペンならまだしも、シャープペンシルで芯が切れたら終わりということはないと思いましたので。

 そこで、以下の2通りの補充方法を思いつきました。シャープペンシルのペン先から逆向きで入れる方法と、ボールペンの芯を交換するように中からシャープペンシル部分を外して芯を入れる方法です。

 しかし、どちらもあまりスマートなやり方ではありません。流石に他のうまい方法があるのだろうと考えていました。そう、私の思いつかないような何か。ところが、いくらこのペンをいじくりまわしても、他の方法が私には分かりませんでした。

 そこで、ZEBRAのサイトになんらかの解説がないか訪れてみました。すると、そこには上述の予想にあった、中のシャープペンシル部分を外し、そこから芯を補充するというあまりスマートでない方法が掲載されていました。

 う〜ん、残念です。もうちょっと良い方法があるかと期待していたんですけどね。さらに、この解説によると、補充用のシャープペンシルの芯は3本までとなっています。ちょっと少ないですよね。

 個人的には、他のシャープペンと同じように、上部のフタのところから補充できるようにしてもらいたかったです。3つのペンが1つになっているということで、構造上難しいのかもしれませんが、そこは技術者の腕の見せ所というものです。

 今後のシャーボに期待したいですね。

 ところで、スコアブックはペンを使って記入しますよね。そんなわけで、タイトルがスコアブックとついている、の小箱とたん氏「スコアブック」を紹介したいと思います。

 個人的な感想を言いますと、この作品はダメだと思います。当然、評価も★1つです。このコミックで唯一気に入ったところは、カバーの折込部分に掲載されている、肉球の見える猫の写真、だけだったりします。

 作品のレベルとしては、あまりにも低く、出版するレベルではないと思います。小箱とたん氏の熱烈なファンで、氏の作品は全て手に入れたいと思う方以外には売れないレベルです。

 もちろん、この時期にこのコミックを発売した出版社側の戦略は分かります。この秋から小箱とたん氏の「スケッチブック」のアニメが放送されます。

 そのため、コミックの「スケッチブック」が売れることが見込まれます。この時、「スケッチブック」の隣の小箱とたん氏の別の作品も置いてあれば、それも一緒に売れる可能性が高くなるからです。

 そんな理由で、この時期に「スケッチブック」第4巻と同時にこの「スコアブック」も発売したのでしょう。極端なことを言えば、小箱とたん氏の作品であればなんでも良かった、というのが出版社サイドの本音が聞こえてくるような気がします。

 そんなわけで、小箱とたん氏の作品を全て集めたいという方にお奨めします。それ以外の方には、お奨めしません。

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