| 独断と偏見の まんがレビュー 2007年3月 |
| 2007年3月8日(木) | |
| タイトル | アイドルのあかほん |
| 著者名 | 氏家ト全 |
| 巻数 | 全1巻(講談社コミックス) |
| 出版社 | 講談社 |
| 発行年 | 2007年 |
| ジャンル | ライトな下ネタアイドルコメディ |
| 評価 | ★★★ :可もなく不可もなく。 |
| ストーリー | |
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芸歴9年のユーリ(10)と良くかむシホ(13)、普段は無愛想なカルナ(16)の3人は、次回売り出される新人として芸能プロダクションに呼ばれた。本当は1人だけのはずだったが、手違いで3人集められてしまった。急遽、この3人をユニットとしてアイドルグループ「トリプルブッキング」が結成されたのだったが…。 |
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みなさんは、「ピタゴラスイッチ」という番組はご存知でしょうか? これは、NHK教育にて放送されている教育番組です。15分間もしくは5分間の枠に、色々なコーナーを詰めて放送しています。その中の1つに、「ピタゴラそうち」というコーナーがあります。 これは、様々なカラクリによってビー玉が転がって行き、最終的に「ピタゴラスイッチ」のロゴを表示させてゴールします。しかも、単にビー玉が転がるだけでなく、時には激しく、時にはゆっくり、そして予想もしなかった動きをしながらゴールへ向かいます。その動きは、見る者を魅了します。 家で仕事をしているので、暇があるときはこの「ピタゴラスイッチ」をできるだけ見るようにしています。同じものが何回も放送されるので、録画するほどではないのですが、ついつい見てしまうんですよね。 で、先日本屋さんに立ち寄ったところ、これらの映像を収録したDVDブック「ピタゴラ装置 DVDブック」の1巻なるものが置かれていました。これはDVDが付属する本でして、DVDには放送された映像が、そして本にはその解説が書かれています。 この本と言いますか、DVDがなかなか良かったです。すでに、DVDの方は繰り返し何回も見ています。不思議と飽きないですね。19分程度の映像が収録されているため、息抜きに見るにはぴったりです。 本にはピタゴラ装置の解説が記載されています。ただ、ピタゴラ装置自体は撮影が終わると同時に分解され、次のピタゴラ装置に再利用されています。そのため、本の写真の大部分は、放送した映像から引用されたものでした。そこがちょっと残念ですね。 さらに、DVDには試作品の映像も一部収録されていました。試作品の方は試行錯誤の結果といいますか、手作り感がありこれまた一見の値します。 この「ピタゴラ装置 DVDブック」は、ピタゴラ装置のファンの方は是非とも押さえておきたい一冊ですね。 なお、これの第2巻も春先に発売されるようです。こちらも楽しみですね。 さて、この「ピタゴラスイッチ」はテレビで放送されています。そんなテレビで活躍することを夢見るアイドル達が主人公の、氏家ト全氏の「アイドルのあかほん」を紹介したいと思います。 氏家ト全氏と言えば、「妹は思春期」や「女子大生家庭教師濱中アイ」など、下ネタをメインとした作品が多いですね。 ただ、下ネタと言っても、下着姿や裸、性行為そのものが出てくるような直接視覚に訴える下ネタはほとんどありません。耳年増なティーンエージャー達が、意識もしくは無意識に会話している下ネタが描かれています。ライト感覚な下ネタと言ったところでしょうか。 路線としては「妹は思春期」よりも、「女子大生家庭教師濱中アイ」の後継といった内容でした。ただ、人気がなかったのか、多分この1巻で完結したようです。 なぜ、「多分」かと言いますと、コミックの表紙及び奥付には巻数の1が記載されており、2巻があるような雰囲気をかもし出しています。しかし、本編最後の152ページの枠外にて、「アイドルのあかほん・完」とあるので、この1巻で完結したのだろうと推測されます。 物語は、本格的にアイドルの道を歩むべく3人が同居するところで終わっています。私生活でも一緒にいることにより、公私の両方から物語を描こうとした思惑がみてとれます。しかし、ここで完結ということは、急遽打ち切りになったということでしょうか? 個人的には、下ネタを使ったギャグよりも、そうでないギャグの方が好きでした。それほど多くは登場しませんでしたけど。例えば、29ページでマネージャにプロフィールを書くことを促された場面で、キャラを立たせようと以下のように書いた箇所などです。 「出身地 カルン星 デビューのきっかけ 宇宙船が地球に不時着してしまったの」 個人的には、氏家ト全氏の下ネタを使わないギャグ作品を読んでみたいですね。ひょっとすると、久米田康治氏のように新しい作風が開けるかもしれません。 そんなわけで、ライト感覚な下ネタコメディがお好きな方にお奨めしますよ。 蛇足です。最後の「#20 その後」では、アイドルとして成功した旨を、顔のはっきりしない名も無き人の会話から描いています。この名も無き人達は、「女子大生家庭教師濱中アイ」で登場した人物のようですよ。 |
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| 2007年3月21日(水) | |
| タイトル | 気まぐれコンセプトクロニクル |
| 著者名 | ホイチョイ・プロダクションズ |
| 巻数 | 全1巻 |
| 出版社 | 小学館 |
| 発行年 | 2007年 |
| ジャンル | 広告ギョーカイ4コマ |
| 評価 | ★★★ :業界暴露ものを読みたい方へ |
| ストーリー | |
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得意先のカブト自動車に翻弄されつつ、仕事を適当にこなすシロクマ広告社を舞台にした業界4コマまんが。1984〜2006年に連載された「気まぐれコンセプト」から、各々の年のより抜きの4コマを収録。「広告業界専門用語辞典」もおまけで同時収録。 |
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先日、自動車のディーラにオイル交換をしにいきました。その帰り際に、店長からいよかんと山芋を貰いました。どうやら、土日にイベントで配って残ったもののようでした。 貰えるもの、特に食べ物に関してはなんでも貰おうと思っているので、ありがたく受け取りました。自分でいよかんを買うことはないので、ちょっと嬉しかったです。早速、食後のデザートとして、おいしく頂いています。 前回訪れた時も、色々と野菜を貰いました。乗用車のディーラってみんなこういったサービスを行うものなんでしょうか? 実は、去年自動車を買い換えました。以前乗っていたのは、大手トラックメーカーI社が作っていた乗用車でした。残念ながら、不況のあおりで今は乗用車部門は撤退してしまいましたけど。 今まではトラックが主力のメーカーでしたので、こういったサービスはほとんどありませんでした。唯一、I社のロゴが入った金色の小さなつめきりをもらったことぐらいですね。 乗用車部門から撤退した後は、I社のトラック用サービス工場でオイル交換してもらっていました。トラック向けだから当然なのですが、ここではお茶すらでませんでした。 その後、軽自動車大手のS社の乗用車に買い換えました。オイル交換や点検などで訪れると、野菜などを貰うことが多くなりました。今まで、こうったサービスは経験していなかったため、思わず戸惑ってしまいました。 S社は軽自動車を主力としファミリー層がターゲットなので、こういったサービスを行っているのかもしれませんね。私はI社とS社しか知らないわけですが、他の乗用車メーカーはどうなんでしょうね? ちょっと気になるところです。また、メーカーというよりもお店ごとに色々とサービスに差異があるのかもしれませんね。 そんなわけで、自動車メーカーを顧客に持つ広告代理店を描いた、ホイチョイ・プロダクションズの「気まぐれコンセプトクロニクル」を紹介したいと思います。 この「気まぐれコンセプトクロニクル」は、1981年に連載が開始し、今なお連載中の4コマまんがです。今回紹介するこのコミックでは、1984年〜2006年までの23年間の内容からより抜きの4コマが収録されています。 まだ、連載中ということもあり、本来なら巻数がつくべきでしょう。しかし、このコミック1冊出すまでに23年かかっており、次巻があるとすればそれは23年後の2040年発売となります。ですので、あえて巻数をつけなかったんでしょうね。 この「気まぐれコンセプトクロニクル」では、まんがの製作方法が従来の手法と異なっており、どちらかというと、アメリカのカートゥーンに近いものと思われます。 これは、975ページにあるスタッフ一覧を見ると良く分かります。ここでは、4コマのアイディアや物語を考える人が3人、作画を行う人がアシスタントとは別に4人います。長い年月で交代していったということもあるのでしょうが、明確に役割分担が分かれているのが見て取れます。 これは映画制作の手法に似ています。著者にプロダクション名が記載されているのもその表れでしょう。 従来の日本のまんがの場合、ほとんどのまんがは著者名に個人名が記載されています。まんが製作にあたって、映画プロダクションのような手法と取り入れいている、あのさいとうたかを氏でさえ、著者名には個人名を記載しています。 つまり、著者に個人名の記載されているまんがでは、あくまでもその著者を中心にまんがが製作されていきます。ブレインなどはいたとしても、原則的にその著者であるまんが家が中心となります。 逆にプロダクション形式に場合は、複数の人間が役割分担を担って、チームで作成していきます。となると、その話数ごとに異なる人間が物語を作る事になります。この手法は安定して沢山の物語を作ることができる反面、その作品における作家性は薄まります。 基本的にまんが家をはじめとするクリエータは、自分が何かを表現するということにプライドを持っており、常に自分を前面に出して行きたいと考えるものです。そうした人間が、1つのチームで働くというのはなかなか難しいものです。 しかし、このホイチョイ・プロダクションズでは、クリエータの集まりではあっても、まんが家の集まりでないことがこれを可能にしました。というのも、このホイチョイ・プロダクションズでは、始めから映画、広告などある程度チームで製作を行うことを前提に活動しているからです。 それがまんがという表現手法であっても、そのまま違和感なく製作を行えたのでしょう。そのため、こういったチームでの創作が可能になったのだと思います。 さて、内容を見ていきましょう。広告代理店の人間の赤裸々な生態を描いています。当然、広告代理店ということで、マスコミ及び芸能及び当時流行した事柄が題材となっています。特に、バブル前からバブル絶頂期、そしてバブル崩壊、さらに復活と好不況の1サイクルが描かれているため、当時のことや、物事に対する意識の変化というものが良く分かります。 基本的には広告代理店の人間の行動を馬鹿にし笑うというスタイルになっています。しかし、一部の4コマではそれだけでない、ということも感じ取れます。 例えば、57ページ左側の4コマがあります。これは、日本にゴジラが上陸しパニックになっている中、広告代理店のヒライは得意先に電話をかけています。 ここには、話題になることなら何でも広告に使う、逆に常に新しい広告媒体を模索している広告代理店のしたたかさや凄みが感じ取れます。 4コマまんが1つ1つは、とりたてて面白いというものではありません。でも、その時その時の流行を抑えていることが多く、このコミックのようにまとまって収録されていると、ついつい読んでしまいます。 そんなわけで、バブルを前後を経験した方は懐かしさを感じるために、またバブルを知らない世代はどういう時代だったのかを知るためにお奨めします。ただ、下品なネタも数多く収録されているため、その手のネタが苦手な人にはあまりお奨めできません。 |
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