独断と偏見の
まんがレビュー 2006年10月

2006年10月9日(月)
タイトル 女はつらいよ
著者名 業田良家
巻数 全1巻(BIG COMICS SPECIAL)
出版社 小学館
発行年 2006年
ジャンル 幸せの青い鳥物語
評価 ★★★  :幸せを求めている方へ。
ストーリー

 満月はバツイチで一人娘がいる。そして、病気がちの母、売れない本屋を営んでいる父などの貧乏な家族のために、裕福な男性を掴まえようと旅に出たのだった。旅先では色々なタイプの男性に出逢うのだが…。

コメント

 先日、知人のN氏が亡くなりました。N氏は年配の方でしたが、1ヵ月ほど前にお会いしたときはピンピンとしていました。しかし、亡くなる3日前に倒れてしまいました。倒れて入院してからも、特に異常はみつからなかったようで、すぐに退院できるものと思っていました。しかし、入院して3日目の朝には、帰らぬ人となってしまいました。

 日常生活を送っている分には、あまり「死」というものを意識していませんが、やはり「生きる」ということは「死ぬ」ということと表裏一体なのですね。こう考えると、私にもいつ死が訪れるのか分からないものです。

 みなさんは、普段「死」ということを意識していますか?

 余談になりますが、知人N氏のお通夜と葬儀・告別式に行ってまいりました。そこで知ったのですが、最近は葬儀よりもお通夜の方が人が集まるのですね。単純に考えると、葬儀の方が人が集まるべきなのでしょうが、現実は違うのですね。

 今回は、お通夜も、葬儀・告別式も平日に行われました。そして、お通夜は夜に、葬儀・告別式はお昼に行われました。そのことから、働いている人にとって夜に行われるお通夜の方が、昼に行われる葬儀・告別式に比べて参列しやすいのですね。

 勤め人の場合、お昼の葬儀には仕事を休まないといけませんが、夜に行われるお通夜は仕事が終わってからいけますからね。

 実際、今回の場合も、お通夜の方が葬儀・告別式の3倍近く集まっていました。ここら辺は、やはり最近の風潮を現しているといったところでしょうか。

 そんなわけで、パパが死んだことになっている、業田良家氏の「女はつらいよ」を紹介したいと思います。

 実は、久々に業田良家氏のコミックを買いました。業田良家氏のコミックは、「執念の刑事」以来の購入です。ですので、十数年ぶりといったところでしょうか。

 私は業田良家氏の作品は、4コマまんがしか読んだことがありませんでした。そのため、今回の「女はつらいよ」のような4コマでない形式は初めてです。

 内容は、バツイチの女性の満月が貧乏な両親と娘のために、裕福な男性を探す旅に出るというものです。この旅で色々な男性と出逢いますが、どの男性もみな難があり、玉の輿に乗ることはなかなかできませんでした。

 最終的に、満月に未練のある元だんなに請われ、またそのだんなも事業に成功したため、ヨリを戻しててハッピーエンドとなります。

 ここまで読んで気づいた人もいるかと思いますが、これは幸せの青い鳥の物語です。家族の幸せのために、結婚してくれる裕福な男性(青い鳥)を探します。でも、実は幸せはもっとも身近にいた元だんなにあったということです。

 「青い鳥」を現代風な物語にする、という着眼点は非常に面白いと思いました。ただ、作品としてはうまくまとまっているものの、少々パンチが足りないように思えます。読み終わった後に、どことなく物足りなさを感じてしまいました。

 物語がコメディ調で描かれているため、最後の幸せの描写にインパクトが無かったせいのか、はたまた元だんなの成功が単なる偶然だったせいで説得力に欠けたせいなんか、それは分かりません。ただ、物語の結末は予想されたものであるにしても、少々拍子抜けしたのは事実でした。

 できれば結末にはもう一工夫欲しかったです。ただ、私にはどのように工夫したら良かったのか想像できませんけどね。

 そんなわけで、今の自分の幸せに疑問がある方は一度読んでみてはいかがでしょうか。ひょっとすると、すぐ近くに幸せがあるかもしれませんよ。

 蛇足です。カバー裏の表表紙には本屋さんが、裏にはラーメン屋さんの店舗が描かれていますので、持っている方は要チェックですよ。

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2006年10月15日(日)
タイトル 犬姫様
著者名 二宮ひかる
巻数 全1巻(アフタヌーンKC)
出版社 講談社
発行年 2004年
ジャンル ちょっとHな飼い犬コメディ
評価 ★★   :もう一ひねり欲しかったですね。
ストーリー

 ある日ケンイチの部屋に見知らぬ女が裸でいた。いつものように首輪につないで欲しいと言ってきた。訳も分からぬまましてしまうケンイチだったが、後からそれは自分の家の飼い犬で、ケンイチにだけ人間に見えるということに気づくのだった…。

コメント

 プロ野球セリーグにて、中日ドラゴンズが優勝しましたね。私自身、プロ野球にはさほど興味がないのですが、名古屋に住んでいるとどうしても耳に入ってきます。

 特に、マジックが点灯してからは、すごかったですね。なにせ、地元のスーパーに行っても、家電量販店に行っても、BGMでドラゴンズの応援歌が流れてきますから。

 おかげで、いつのまにか頭の中にインプットされて、特にドラゴンズファンでも無いのに、
「燃え〜よ、ドラゴンズ〜」
などのと無意識に口ずさんでしまうありさまです。

 個人的には、ドラゴンズが優勝したことにより、色々なセールが行われると嬉しいな、などと思っています。とは言っても、まんが関係が安売りになることはまず無いので、恩恵は低いかもしれませんけどね。

 余談ですが、優勝が決定する前にも、「ドラゴンズ応援セール」とかが行われており、それでノートパソコンを1台買ってしまいました。どうしても、仕事で必要だったので。おかげで、安く手に入れることができました。

 ところで新聞には野球の結果が掲載されていますね。そんなわけで、新聞を読んでいるシーンが登場する、二宮ひかる氏の「犬姫様」を紹介したいと思います。

 この「犬姫様」ですが、設定としてはありがちなものです。ただ、ありがちな割りにはそれほど多く見かけない物語でもあります。というのも、この手の物語はでだしこそ簡単なものの、物語をどのように展開させ、どのような結末にするのかが、なかなか難しいからです。

 この「犬姫様」の物語の結末としては、予想外のものでした。よい意味で予想を裏切ってくれました。しかし、すべてを納得する結末であったかというと、別問題ですね。個人的には、もう一工夫欲しかったですし、もう少し説明も欲しかったです。

 ただ、この作品の場合、なぜ人間に見えるようになったのか、ということを特に説明する必要はない物語だということは納得しています。あまり深く考えずに、日常のある日に起こった出来事の物語、といった感じで読めば良いのだと思います。

 ただ1つだけ不満なポイントをあげたいと思います。人間の姿の女の子がかわいいのだから、犬の姿ももっとかわいく描いてあればよかったのにと思ってしまいました。なんか、犬の時の描写があまりにもかわいくないんですよね。

 余談ですが、この手の物語は、男女関係を逆にするというのも有りですね。今回はアフタヌーンということで圧倒的に男性読者が多いことから、ご主人様が男で、飼い犬が女だったんでしょう。

 これをご主人様が女で、飼い犬を男にするということも可能です。BLにするなら、ご主人様が男で、犬も男というパターンもありかもしれませんね。

 そんなわけで、気楽にちょっとHな飼い犬コメディを読みたい方へお勧めしますよ。

 蛇足です。カバー裏にはカバーとは異なる絵が収録されていますので、持っている方は要チェックです。

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2006年10月28日(土)
タイトル 猫とフトンとゲームがあれば、今日も明日も大丈夫!
著者名 のみねこ
巻数 全1巻
出版社 新風舎
発行年 2006年
ジャンル 日記まんが
評価 ★★★  :猫とMacがお好きな方へ
ストーリー

猫とゲームとMacがメインの日記まんが。

コメント

 東京駅でユニークな発電システムが実験されているようですね。なんと人が踏んだときの振動で発電すると言うものです。東京駅を使っている方は、すでにご存知の方もいるかもしれませんね。

 この発電システムのことを聞いたとき、私は思わず秋本治氏の「こちら葛飾区亀有公園前派出所」を思い出してしまいました。昔のことなんで、コミックの何巻かは分からないのですが、両さんが発電することに熱中し、通勤ラッシュで階段を行き交う人のエネルギーで発電できないか、などと言い出したエピソードがあったと思います。

 発電システムは違いますが、発想は同じですね。今回は、実験と言うことでみんなが必ず通る改札口に設置したのがポイントのようです。なんか、これって他にも応用ができそうですね。

 例えば、同じ手法を使って高速道路のICなんかに設置しても面白いかもしれませんね。特に、ETCのゲートには速度減速のハンプもかねて設置すると面白いかもしれませんね。最近多いETCの速度超過防止と、発電が同時にできるというメリットがあると思いますよ。

 この人が踏むことによって発電するシステムは、費用対効果の面でまだまだ開発の余地がありそうです。が、ユニークな発想をどんどんとして、是非とも実用化にこぎ着けて欲しいですね。

 そんなわけで、テレビ、ゲーム、パソコンと電気を消費する機器が沢山登場する、のみねこ氏の「猫とフトンとゲームがあれば、今日も明日も大丈夫!」を紹介したいと思います。

 「猫とフトンとゲームがあれば、今日も明日も大丈夫!」という少々長めのタイトルになんとなく惹かれて買ってしまいました。このコミックは、元々「Nomineko HP」というのみねこ氏の個人サイトにて掲載していた日記まんがを収録したものです。最近は、「実録鬼嫁日記」などインターネットで公開しているものを書籍化することが珍しくありませんが、この「猫とフトンとゲームがあれば、今日も明日も大丈夫!」もその流れの1つと言うことになります。

 このコミックは最初の数ページこそカラーですが、後はモノクロになっています。元々、インターネットで公開されている段階でカラーでしたので、できればそのままカラーで収録して欲しかったですね。ただ、オールカラーにすると値段が跳ね上がるので難しいかもしれませんけど。

 さて、内容はと言いますと、全部で4章あり、それぞれテーマごとの日記まんがが収録されています。1章は猫、2章はフトン、3章はゲーム、4章は猫という感じです。ただ、2章はフトンネタというよりもノンジャンルですし、3章はゲームのネタというよりも、MacおよびiPodのネタがメインのような気がします。

 大爆笑という内容ではなく、どちらかというとまったりとしながらクスクスと笑って読む感じです。猫のネタは、よくあるペット観察まんがっぽいのでそれらが好きな方に良いと思いますよ。

 なお、個人的にはAmazonさんのネタが好きです。Amazonで注文をしたことのある人は分かると思いますが、箱にAmazonの曲線になった矢印マークがついています。これはどう見ても、口にみえてしまうんですよね。で、わたしなんかもついつい箱に目を描いてしまったクチです。

 この「猫と猫とフトンとゲームがあれば、今日も明日も大丈夫!」では、さらにそれを顔に被ることにより、Amazonさんという人間ができる、というネタが描かれてあり大爆笑してしまいました(元ネタは上記サイト)。ちなみに私は、マークの口がにっこりなるように顔を描きました。被りはしませんでしたけどね。

 そんなわけで、猫好き、もしくはMac好きの方にお奨めしますよ。とりあえず、web上で内容を吟味すると良いかもしれませんね。

 蛇足です。カバーをめくった表紙には、著者の散らかった部屋の風景が描かれていますので、持っている方は要チェックですよ。

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