独断と偏見の
まんがレビュー 2006年4月

2006年4月2日(金)
タイトル チョコレート
著者名 しおやてるこ
巻数 全1巻(MANGA TIME COMICS)
出版社 芳文社
発行年 2006年
ジャンル 思春期物語
評価 ★★   :もうちょっと深みが欲しいところです。
ストーリー

 斉藤ユキヒロは、東京近郊にある田舎の中学2年生。今日も友達と一緒に登校していた。そんなある日、東京からやってきた美少女椎名ハルコが転校してくることになった。そんなハルコにユキヒロは一目惚れしてしまうのだったが…。

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 私は普段、シャープペンシルを愛用しています。そのため、手紙の宛名や署名など必要な時以外は、ほとんどボールペンは使っていません。先日、ボールペンで署名をしようとしたところ、インクが固まっていて書くことができませんでした。

 このボールペンはトンボ製でした。ので、トンボのサイトにインクが出なくなったボールペンの対処法はないかと探してみました。

 すると、FAQがあったので早速読んでみました。そこには、
「ボールペンには寿命があります。製造後4〜5年経つと、インクが固まって筆記が重くなったり書けなくなることがあります。中芯には製造日が印字されていますので、参考にして下さい。」
と記載されていました。

 知りませんでした、ボールペンに寿命があるなんて。早速、中芯を取り出してみてみると、そこには「TOMBOW BSL01 02」と記載されていました。多分「02」が製造年でしょうか。

 すると、2002年製造ということで、4年経過していますね。ということで、どうやらインクの寿命が来てしまったようです。もっとコンスタントに使っていれば固まりにくくなるのでしょうけど、仕方がないですね。

 本屋さんに、粗品で貰ったボールペンでしたが、書きやすくて結構気に入っていました。ので、今度交換用の芯でも買ってこようかと思っています。

 なお、寿命の話が出てきたので、ちょっと心配になってペン立てに入れてあるボールペン(やっぱり貰い物)を片っ端から試してみたところ、今年貰ったもの以外、ことごとく書けませんでした。

 う〜ん、そういえばボールペンのインクを使い切った経験がないのですが、皆さんはどうでしょうか。テストの採点とかをする学校の先生とかだったら使い切れそうな感じもしますね。

 そんなわけで、ペン立てが登場する、しおやてるこ氏の「チョコレート」を紹介したいと思います。

 この「チョコレート」というタイトルですが、あとがきによりますと、チョコレートの様に青春って甘くてほろ苦いというところから名付けたそうです。

 さて、一応思春期を描いたまじめなお話なので、それなりにレビューしたいと思います。

 設定が中学生ということですが、登場人物の思考を見ていると、設定よりももっと幼いように感じてしまいした。中学2年生だったら、もうちょっと色々と深く考えるのではないでしょうか。

 中学生というよりも、小学生(高学年)の思考に近い気がしました。また、友達同士のやり取りなんかを見ても、中学生とは思えませんでした。特に、中学生の時に親の離婚があったら、もうちょっと深く悩むのではないでしょうか。

 しおやてるこ氏は、青春の甘酸っぱさを描きたかったのだと思いますが、残念ながら、この「チョコレート」からは青春の甘酸っぱさを感じることはできませんでした。

 しおやてるこ氏の作風なのか、全般的に軽い感じがします。基本的な話の展開はこれで良いので、登場人物達がもう少し深く考えてくれたら、物語の深みも増したように思います。

 反面、作品が軽い分、気楽に読むことができます。登場人物達の悩みで作品全体が暗くなるというわけではないので、読んでいる方も暗い気持ちに陥らずに済みます。ここら辺は、好みの問題かもしれませんね。

 登場人物達が悩んでも、そんなに暗くならない作品です。そんな作品がお好きな方にお薦めしたいと思います。

 蛇足です。カバー裏の表表紙には初期設定画が、裏表紙にはあとがきが収録されていますので、持っている方は要チェックですよ。

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2006年4月8日(土)
タイトル 遁走娘・押し入れレビュー
著者名 樹るう
巻数 全1巻(TATSUMI COMICS)
出版社 辰巳出版
発行年 2004年
ジャンル 現代忍者ギャグラブコメ風味
評価 ★★   :残念ながら、物足りない出来でした。
ストーリー

 矢部涼一は男子高校生。ある日、忍者の雲生姉妹が引っ越してきた。姉しおりは病弱でいつも吐血していて、逆に妹あかりは元気で活発だった。姉のしおりに涼一は惚れられるが、それと同時にしおりとの結婚を目論む忍者の猿又脱太郎にも狙われるのだった…。

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 みなさんには、相性の良くないまんがってありますか? 私は今まで無いと思っていたのですが、先日出会ってしまいました。それは、むんこ氏の「だって愛してる」のコミックです。

 ここで言う相性とは、内容のことではありません。では何かと言いますと、本自体の破損や汚れについてです。

 先日、むんこ氏の「だって愛してる」の第1巻を買いました。当然、綺麗なものを選んだつもりでした。が、家で読んでみると、一部のページに皺が入っており、更にそのページには汚れも付いていました。

 本屋さんでは、立ち読み防止用のシュリンクがされているため、買う時に中の破損までは気づけません。外見からは綺麗に見えたので手にしたのですが、ちょっとショックでした。

 そこで、次の日に早速交換に行ってきました。この時はたまたま家から遠い隣の市の本屋さんで買ったため、えっちらほっちら自転車で片道40分以上掛けて交換する羽目になりました。

 さて、早速交換してもらって一安心。今度は、どこにも破損や汚れがありません。しかし、これも束の間の出来事でした。

 というのも、交換してもらった次の日のことです。珈琲を飲みながら読んでいたのですが、こともあろうことか、珈琲のしずくをコミックの上にたらしてしまいました。

 私はよく珈琲や緑茶を飲みながらまんがを読みますが、コミックを汚したことは一度もありませんでした。ところが、今回はやってしまいました。こぼしたページの紙はふやけ、うす茶色に染まってしまいました。交換してもらった矢先だというのに。

 不幸中の幸いなのは、このコミックが発売されて間もないことだと言うことです。今なら買い増しできますからね。絶版本だとこうはいきませんから。

 そんなわけで、近々買い増ししようかと考えています。ただ、相性が良くなさそうなので、買い増ししたコミックも汚しそうでちょっと悩んでいます。「三度目の正直」だと良いのですが、「二度あることは三度ある」とも言いますし…。

 でも、きっと近々買うことになると思っています。

 そんなわけで、吐血で汚れるシーンが登場する、樹るう氏の「遁走娘・押し入れレビュー」をレビューしたいと思います。

 結論から言います。あまり面白くありませんでした。

 では、なぜ買ったかと言いますと、樹るう氏の他の作品である「ポヨポヨ観察日記」が結構お気に入りだったからです。多分、他のコミックも見つけ次第読んでみようと思っています。

 このコミックには大まかに4つ作品が収録されています。コミックのタイトルにもなっている「遁走娘絶不調」、変な家族が沢山登場する4コマまんがの「花方さんちは今日も満開!」、樹るう氏の実体験(?)4コマまんが、そして描き下ろしレポートまんがです。

 「遁走娘絶不調」は、お約束な設定、ギャグ、結末でした。残念ながら、新鮮味はなく、見せ方もありきたりでした。逆に、安心して読めると言えなくもないですが…。

 個人的には、樹るう氏の実体験(?)4コマまんがが一番楽しめました。しかし、コミックの8割を占める作品の出来がいまいちというのはちょっと悲しいですね。「ポヨポヨ観察日記」は結構面白かったので、この「遁走娘・押し入れレビュー」から「ポヨポヨ観察日記」の間にどんな変化が訪れたのか、知りたいところです。

 そんなわけで、樹るう氏のコミックを全て揃えたい、という方でも無い限りお薦めは致しません。

 蛇足です。カバー裏の表紙には、「遁走娘絶不調」で結ばれた2人のその後が描かれていますよ。持っている方は要チェックですね。

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2006年4月18日(火)
タイトル さわやか奥さんパチンコ体験記
著者名 いがらしめぐみ
巻数 全1巻(BIRZ COMICS DELUXE)
出版社 幻冬社
発行年 2006年
ジャンル パチンコエッセーまんが
評価 ★★   :中途半端な出来です。
ストーリー

 いがらしめぐみ氏は、節約を心がける自称さわやか奥さん。そんなある日、パチンコエッセーまんがの依頼が舞い込んできた。ギャンブルが好きではないいがらしめぐみ氏は断ろうとするが、「毎回飲みに連れてきます」の言葉に負け、パチンコを打つことになるのだったが…。

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 コミックの初回限定版ですが、ここ何年かでめっきり増えましたね。今回は、この初回限定版について考察したいと思います。

 コミックの初回限定版について、出版社はどのような意図を持っているのでしょうか? 売り上げ向上のためというのは、もちろん言うまでもありません。ただ、ここに1つポイントがあります。これらの初回限定版は、売り上げ金額の向上には寄与するものの、売り上げ部数には全く寄与しないということです。

 どういうことでしょうか。

 その秘密は、本屋さんの新刊コーナーに隠されています。新刊コーナーを見ればお気付きになると思いますが、初回限定版と通常版が存在するコミックというのは、ある程度人気のある作品ばかりです。マイナーな作品には初回限定版は存在しません。

 これらの作品は放っておいてもある程度の売り上げ部数が見込めます。しかし、出版不況のなか、それだけの売り上げ金額では経営が厳しいのも現実です。

 そこで、売り上げ部数ではなく、売り上げ金額を増やす戦略にでたわけです。基本的に発売日直後などに購入する層というのは、その作品のファンであり、放っておいてもそのコミックを購入してくれる層です。

 それらのファンにおまけ等の付加価値を付けることにより、初回限定版版を購入させるわけです。当然のことながら初回限定版は通常版よりも単価が高いので、同じ部数の売り上げでも、売り上げ金額は向上するというわけです。

 つまり、これらの初回限定版は部数に貢献するものではなく、あくまでも出版社の利益向上を狙ったものにすぎません。確かに、短期的には売り上げ金額の向上につながりますが、新しい読者層を開拓しているわけではないため、先細りしてしまう危険性があります。

 また、これだけおまけが氾濫してくると、購入層もそれなりに目が肥えてきます。価値が見いだせないおまけの場合、例えその作品のファンであっても買わなくなります。そうすると、売れ残りが発生してしまい、逆に製造コスト増加で経営を圧迫しかねません。

 まぁ、一番迷惑しているのは町の本屋さんでしょうね。小さな本屋さんでは初回限定版はほとんど入荷されないので、従来ならば小さな本屋さんで買った購入層が、初回限定版目当てに大きな本屋さんに流れてしまいます。

 また、大きな本屋さんでも、イレギュラーなサイズで場所を多くとり、しかも買切品がほとんどの初回限定版コミックは迷惑に感じているでしょうね。全て売れれば良いですが、買切品ということで売れ残っても返品が効きません。かなりきつい思いをしているのではないでしょうか。

 作品の内容ではなく、おまけで勝負するというのは、まんが業界として正常な状態ではないです。内容でどんどん勝負して欲しいものですね。

 もちろん、面白いと思うまんがでも、知名度の低さゆえになかなか売れないいうのも一つの厳しい現実です。

 以前、2006年3月18日の日経プラスワン13ページの記事にて、石川雅之氏及び「もやしもん」の事が書かれていました。
「口コミで広がり、単行本二巻の販売部数はそれぞれ九万五千部。ファンを増殖させつつ、部数をじわりと伸ばす。」

 たった9万5千部しか出ていないとは、少々驚いてしまいますね。1桁もしくは2桁間違っているのではないかと思ってしまいましたよ。出版不況とは言え、なんか寂しい気がしますね。

 そんなわけで、あまり部数が多くないであろう、いがらしめぐみ氏の「さわやか奥さんパチンコ体験記」を紹介したいと思います。

 この手のパチンコやパチスロ日記まんがというのは、結構好きなので詳しい内容を知らないまま手にしてみました。

 一読後の感想としては、タイトルに「さわやか」と書かれているものの、内容はあまりさわやかではないかな、ということです。下ネタも多数登場していて、「さわやか」からはほど遠い内容でした。いがらしめぐみ氏が「童貞好き」を作品内のあちこちで公言するのも、さわやかでない表れの1つですね。

 最初の頃はパチンコを打っているシーンが多数登場するものの、結局いがらしめぐみ氏馴染めなかったのか、その後は取材がメインとなっていきました。もちろん、パチンコ関係ではありますが。

 著者が嫌がるのを担当が無理矢理連れ回し、それをレポートまんがにする、というのはオーソドックスなエッセーまんがの手法です。最近では、菊池直恵氏と横見浩彦氏の「鉄子の旅」なんかが良い成功例ですね。

 残念なことに、「さわやか奥さんパチンコ体験記」では失敗に終わってしまいました。内容的にも、パチンコ好きな人には物足りないでしょうし、日記まんがやレポートまんがとして弱いからです。

 結局、いがらしめぐみ氏が、最後までパチンコに興味を持てなかった事が敗因ではないでしょうか。

 そんなわけで、重度のパチンコエッセーまんがが好きな方にはお薦めしますが、それ以外の方にはお薦めいたしません。

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