Last update 1998/09/29
8.チェックしておきたいこと
8.チェックしておきたいこと
感覚統合に障害のある子は,一般的には感覚器官には問題がないと第3章で書きましたが,一応チェックしておいた方がいいことを並べておきます(以下の病気があると他にも影響を及ぼすことが多くなります。)。
(1) 目
視力や斜視。
当然ですが,見え方に問題があると読み書きが遅れたりすることがあります。
眼鏡などで矯正するとびっくりするほど落ち着いて集中できることもあります。
(2)耳
聴力や中耳炎(滲出性中耳炎が多い。)。
耳からの情報をうまくとらえることができないと,なかなか指示も入らないし落ち着きません。
これも補聴器を使用することで大きく変わることがあります。ただし,最初は急にはっきりと聞こえるようになるためか落ち着きません。
中耳炎の子には,落ち着きのない子が多いことが知られています。特に滲出性中耳炎は,本来の中耳炎の症状が出にくいのでわかりにくい。
(3)鼻
鼻が悪いと息がしにくくなります。そのため,口をあけて息をするので言葉がはっきりしなかったり,口をあけていることが多くなります。
(4)口
偏食(偏食のところを参考。)。
(5)皮膚
アトピー性皮膚炎。
落ち着かない子が多いようです。
(6)脳波
小さい時に脳波をとって「大丈夫」と言われたからといって,放っておく人も多いようですが,自閉症の子は就学前後と思春期の頃の2回に突然脳波異常があらわれることがあります。それは自閉症児の1/3〜1/2にあらわれるのでけっこうな高率です。脳波異常があるとてんかん発作が出現しやすいので気をつけてください。発作は気がつかないくらいの小さなものから意識を失ったりけいれんを起こしたりするものまで症状は様々です。早目に投薬しないと生命にかかわることもあります。
自閉症や自閉傾向があると言われたお子さんは,「異常がありません。」と言われても,年に1回脳波の検査を行ってください。もちろん最初は嫌がる子が多く,睡眠薬を使ってもなかなか眠ってくれません。しかし,毎年繰り返すことで慣れてきますし,ここではおとなしく眠った方がいいとわかることも多いようです。
(7)汗
ものすごく汗をかく。
重力不安のある子は,情緒的に不安定なのでよく汗をかきます。
特に,手のひらや足の裏がびっしょりぬれている子がいます。
それでも,身体を動かすことが上手になると,だんだんとおさまってくることが多いようです。
また,多動の子はどうしても汗をかきやすいので,いつも着替えを用意してあげてください。