東京ジルバボウイズ/http://hwbb.gyao.ne.jp/jitterbugboys-nx8/

■最終更新日2010/03/18

●コミック1は師匠と復讐のオデッセイ

[info] [kigurumi] [Toy] [Tank] [Event] [works]

■2007夏コミ配布のFateオリジナルストーリーペーパーテキスト公開

作:平沢ケンゴ/画:塚本ミエイ(『Fate/stay night』より)
↑テキストへはこちらの画像から。次回更新停滞中。ホントゴメンナサイ

mail : jitterbugboys(a)nx8.highway.ne.jp

マイピク大募集中。『見る専』も歓迎!
http://www.pixiv.net/member.php?id=103533

Twitter本格的にはじめました
https://twitter.com/KengoHirasawa

■■イベント参加情報■■

4/29 コミック1  ?

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告知:商業新作連載

新連載8/27より配信のお知らせ

 先日お伝えしたとおり、Bbmfマガジン『ケータイ★まんが王国』にて新連載をはじめます初回配信は8/27日。バナー広告だとレディース&エロマンガのイメージが強い同社ですが、今回の連載は一般向けストーリーマンガ

 タイトルは『大江戸暴力温泉』。タイトルからは全く想像できないですが、オカルト話アリの、ヤクザ任侠話アリの、陰謀話アリの、科学話アリの、下町ホームコメディアリの……と、アタシの趣味をドカンと叩き込んだ結構無茶なマンガです。

 隔週木曜日:各話16ページにて配信予定です。わりと長丁場になりそうなので、ドキドキですが速攻で終わったらそれはご愛敬

 第一話は8月27日より24ページの増ページにて配信予定です。2話目も担当編集者の勘違いで増量22ページパケットに優しくない配信ですね。ケータイサイトはBbmfマガジンのQRコードから飛ぶと良いらしいです。

 今回はいつもの塚本作画&アタシ原作じゃなくて、アタシ原作&共同作画なので、ちょっと今までとはかなり違う画面になってます。有料配信のマンガなので、「気軽に見てください!」とはいえないのがアレですが、宜しくお願いします〜。

●既刊情報●

09/02/08 サンクリ42発行『Beautiful Days』
手持ち在庫イベント販売分のみ

■■お散歩コース■■

●テキスト系の皆さん

BRAINSTORM
TECHSIDE
Lunarjade.com
HK-DMZ PLUS.COM
RuputerFan
Expensive Noise
エロチック街道
変人窟
Tentative Name.
CG定点観測
お米ちゃん
にゃ〜こ
ploject_lppm
chaos city
Sound Box
右脳関白
GUNP
Channel KOF

●オトモダチ(表面上含ム)

NationalMediaBoys
エーデルワイス
とまとは〜と
ユバシリカステン
われたま。
MILK BAR
ペンギン帝国 Web
ボマ!-Born to be Mild-
Atomic7

●キグルミ関係

造型工房SIGMA
着ぐるみが暮らす世界
きすみ!ぺーじ
SKA
着ぐるみきんぐだむ
おかpのどーんと行くページ
着ぐるみの見る夢(本鰤公式)
alternative-live

●模型関係

四谷仙波堂
喜屋ホビー
甲冑師はん。

●応援中&お世話になっております

このページは IE7.0・Sleipnir Ver.2.70 で
動作確認を行っています
リンク切った張ったは自由です。無断転載上等。
管理人:平沢ケンゴ


ヒラケン日記

●●緊急●●

 先日のコミックマーケット77にて、マリみて本「Beautiful Days.」を買われた方の中に誤って見本誌を売ってしまった方がいるかもしれません。もしお手持ちの本の表紙にマジックで「見本誌」と書いてある本をお持ちでしたら、イベントもしくは郵送にて在庫品と交換致しますので、宜しくご確認下さい。
  郵送の場合は返本不要、もちろん送料は負担致しますので、まず奥付のメールアドレスまで御連絡をお願い致します。

 

03/18 ちょっと前の毒を今のウチに吐いておく

●クソサークルの隣で限界だった一日

 あのね、あんまりイベントとかで腹を立てない方なんですが、ちょっと前に参加したイベントでファッキンシットな感じのお隣さん(左隣)に当たったので、予定よりかなり早く撤収するという屈辱を体験した。まあ、ずいぶん経ってるから今なら書いても良いだろうという毒日記なので読まぬが吉。

 まあ、遅刻してきたのは他にもコピー本製作で遅れてくるサークルが多かったイベントだったのでよし。時限コピー本の行列も、基本的にはすぐハケる列だったのでよし。ただ、その後が大変宜しくない。

 某会場の小展示ホールは若干狭く、通路とかサークルのバックヤードがあまり取れないっていうか、ふたりスペースにいたら片方が邪魔になるくらいの広さしか確保できないんですが、途中からどんどん人をバックヤードに入れて待ち合わせ場所状態に。この段階で隣にいたのは5人。もう一度書きますが「ふたりスペースにいたら片方が邪魔になるくらいの広さ」の場所に!
 もちろん通路にもはみ出してて、横の通路は使えない状態に。もちろんウチのバックにも人がいた。当然のことながら断り無し。

 そんな状態にもかかわらず、来客があるとウチのサークルの前で談笑。「前の通路」じゃなくて、ウチのサークルの真ん前。来客のバッグがウチの本の山崩しても談笑。最悪なことに、そのまま来客(取り巻き?)は溜まり続けて、ウチの反対隣のサークルさんの前にもたむろす始末。その段階でもう10人くらいいるの。何処までお前らのスペースなのか。

 時限コピー本以外は、オークション形式で販売するとかいう"ファンブックに出てくるアクセサリーを再現したグッズ"くらいしか売り物がないサークルだったので、もう、無限大に休憩所としてふくらむ一方。もう隣が来てから5回はミッシェルガンエレファントがオレの中で鳴り響いた。お前ら、お前らには無くても周囲にはまだ売り物があるサークルが居るんだぜ? 的な。

 オマケに「当日のイベントはもう終わりました」とばかりに大声で『東方』のイベントどうする、とかそんな話しかしてねえし、久々に頭に来たので、アンケートに苦情を書いて退出。12:00スタートのイベントなのに、そのサークルが来て30分後の13:30には撤収した。『東方』の例大祭でもサークル参加者のマナーの悪さが指摘されてましたが、ニコニコ動画とかの「仲間内だけのお祭り」的なノリを同人イベントに持ち込まないで頂きたい。しかも、かなり年配のお客さんもゆとり世代に混じって迷惑客になってる始末お前らの世代が注意しなくてどうする。

 ホントに頭に来たが、地元へきる師匠と話が出来たので良しとす。コミック1では、そういうサークルを泣かすような本を作ろうと誓ったが、果たしてどうなりますか。

 

03/17 青少年健全育成条例その後

都規制案 結論先送りの方向

 今月末クライシスはとりあえず回避。……というよりもコッソリ通す予定だった条例案だったけど、思いのほか反響が大きくなったのでビビった……というのが本音じゃないかしら? なので、みんなが忘れた頃、また同じような内容で議会に提出されそうな気配。これからもしっかり監視していかないとダメですな。

追記:都議会総務委員会での採決に「継続審議案」が提出される見込み……というだけで、実際に継続審議になったわけではないのが現状。また朝日か。しかも、継続審議案だから、通ったとしても「廃案」になるわけではないわけで、状況はあんまり芳しくないみたいですな。とはいえ、現状の笑い話にもならない案のまま成立する可能性がちょっとでも低くなったということは喜ぶべきか。

都議会の民主、継続審議を検討 児童性描写規制案

 

●電撃大賞トレースの一件に思う

 第16回電撃大賞の選考委員奨励賞を取ったイラストがトレース絵だったんですが、パクリとして糾弾する声以外に、思いのほか「多作品や素材集などの写真を加工するフォトレタッチ技能」高く評価する声があって驚く。

 検証サイトなんかを見る限り、たしかに「素材をコピペ」したモノは少なく、反転したり境界線を上手くぼかすなどしてオリジナルの背景やキャラクターの装備品っぽく加工してある。とはいえ、使ってるのがCS以降の新しめなPhotoshopらしいので、このへんはアプリケーションの性能でどうにでもなるような気がするんですが……。絵を描かない人にとってはこういう"加工"も"描画"と同じ手間に感じるのかしら?

 もっともこの人の「絵」を見る限り、丸写しのキャラクターはともかく、背景や小物は他の作品を参考に一から描いたほうが速いような"コピペ"が多いんだけど、普通に描いてみようとは思わなかったのかな? もしくはコピーがばれないように加工しまくってたら、一から描いたほうが速いくらいのクオリティーまで劣化しちゃったのか? 謎すぎる。

 もうひとつ前々から謎なんですが、どうしてトレースする人は「近隣ジャンルの既存の絵」をトレースするんでしょうか? 例えば、今回の電撃の例に至っては「電撃系の作家さんや公式絵のトレース」が行われてる段階で隠す気ゼロですが、他のトレースが問題になった作家は"近いジャンルの絵からトレースする"傾向が。
 もちろん、描きたい絵の系統を探したら結局"近いジャンル"からのトレースになった……ってことなんでしょうけど、ぶっちゃけ難しいポーズや構図が描けないなら描かなければいいし、どうしても描く必要があったらデッサン人形なりfigmaなりの"可動立体物"にポーズを取らせて模写、模写がダメならデジカメで撮って、その画像をトレースすれば、少なくとも人の絵をパクることはないわけで。

 それとも、立体から線が起こせないのかしら? 確かに今のアニメ絵は"記号化"が進みすぎてるので、「どうしてそういう線が必要になるのか」を理解しないまま、記号のみを覚えて組み合わせるだけで絵が出来上がるようになってます。だから、こういうトレースに走る作家は「そもそもアニメ絵は既存記号の組み合わせなんだから、他人の記号化した線を流用して組み合わせても問題ない」と考えてしまうのかも。とりあえず、立体から線を起こす技術と知識は押さえておきたいですな。

 

03/16 青少年健全育成条例

 「なんもしなかったじゃん」がイヤなので、いちおう国会議員に意見メールを送付しておいた。埼玉県民なので、都議会議員にいっても効果はないと思ったのです。「有権者じゃないヤツ」という扱いになると。

  内容的には、

・検閲可能範囲が広すぎる上、曖昧すぎること
・東京都にほとんどの出版社やコンテンツメーカーが集中していること
・故に、都の規制=国の規制と同じであること
・相当額のコンテンツ市場を失う=税の大幅な減収に繋がること
・現在よりも厳格なゾーニングの実施で十分状況が改善できること
・一部雑誌社への対処で済む問題で、条例で全体責任にする意味はない


 ……のあたりを強調しました。ちょっとズルイですが、コンテンツ市場の隆盛を語る際に『ヱヴァ序・破』や『ハルヒ』のような少ない上映館で大規模ロードショーと同等の興収をあげる特殊な作品や、メディアが取り上げるような"幻想の繁栄するコンテンツシティ秋葉原"を例に挙げ、これが丸ごと消滅してその分の税収を埋め合わせるのに必要な他の増税・節税案の難しさを説明。
  上記のようなメールにしたのは、有権者=金の切れ目が縁の切れ目という政治家の泣き所を攻めたかったのと、実際、コンテンツ基地としての東京が機能しなくなる可能性さえある危険な"検閲"条例であることを若干オーバーに強調、ゾーニングの強化こそ本当に取るべき道……という結論に持ってきたかったからです。

  いちおうネットでは意見保留派という人だったのですが、これでちょっとは考えてくれると良いな。んで、配下の都議員に「チミチミ、例の法案だけどね」みたいなことにならないかしら? まあ、1週間くらい前に送ったので、そういうディスカッションの時間はあったと思うので、希望を持ちたい。

  そんなアタシの「青少年健全育成条例」対応。

・参考:青少年健全育成条例の問題と影響

 

03/15 海外ドラマにハマったよ

海外ドラマ『フリンジ』

 なんかBDとDVDの価格差が全く無い&BDシーズン1コンプリートBOXがDVDよりも先行して販売等々、次世代メディアへの移行を促進する販売方法が話題になったハリウッドドラマ『フリンジ』のシーズン1を見終わったので感想とか。

 内容的には『X-FILE』と『エイリアス』と『LOST』と『ガリレオ』を足して、間違えて5で割ったみたいなSF仕立てのサスペンスドラマ。

 物語のギミックとして、マッドサイエンティストであるウォルター・ビショップ博士が研究していた「超科学(フリンジサイエンス)」が登場。超常現象にしか見えない事件の真相をその超科学で解明していく……というのが、なんでも「陰謀」とか「真実はそこにある」で片付けていた『X-FILE』や『エイリアス』といった既存ドラマとの差異。

 ただ、ガンダムに「サイコフレーム」とか「ミノフスキー粒子」とかが出て来ても驚かないように、このドラマに「謎の科学」が出て来ても、そのネタがSF的過ぎて"この世界的には当たり前"な感じがプンプン。そのせいで全然サプライズがないのが欠点。もうちょっと通常科学での捜査が行われて、ギリギリ行き詰まったところにビショップ博士の「フリンジサイエンス」登場で解決……というシナリオにすればいいのに、基本的には

事件が起こる
→速攻で博士の過去の研究に似ていることに気づく
→実験したらその通り
→解決

 ……というパターンばっかり。
 いちおうサクサク捜査が進んでしまわないように、博士には「精神病院に収容されていた17年のせいでいろいろな記憶障害等がある」といった足かせが用意されているんですが、残念ながらその要素も"あからさまな時間稼ぎ"にしか機能していないエピソードが多くて、若干イライラするかも。また、上記のように基本的にはビショップ博士が「全ての元凶」なので、そのへんも見ていて脱力するところ。ビショップ博士のキャラクターが気に入って、そのうえで「こんな無茶な事件にどうやってビショップ博士の過去が関わっているんだろう?」という興味を持てれば、かなり面白いドラマなのはたしか。アタシはそういうハマり方をしました。

 随所に入る博士と息子のミニコント的やりとりは、ストーリーの妨げではあるモノの見ていて楽しいし、一話完結のエピソードとは別に挿入される思わせぶりな"ネタフリ"のおかげで、手元に続きがあるとつい見てしまうドラマに仕上がってるんですが、これが毎週一話ずつ放送されるとしたら、途中で脱落する人が多そうな感じ。各キャラクターが抱えている「マフィアに睨まれている」とかいう個人や家庭の設定も、時々思い出したように出ては来るだけで、ほぼ進展無しなのも不満点かしら。
 物語の「引き」はあるけど、同じJ.J.エイブラムス製作の『LOST』あたりの強烈な引き込み感ではないので、見るならば勢いで全エピソード一気見がオススメ。

 シーズン終盤はちょっとシナリオ的に混乱してる感じもするんですが、今まで無関係に見えた事件に一定の法則があったことが判明していく展開で、なかなか見応えアリ。シーズン1は結構ものすごいシーンで終わってしまうんですが、上記のようにSF的なことが起きてもそんなに驚かない基本構成が災いして、「へぇー、そうきたか」くらいのサプライズに終わってしまっているのが残念。

 見る価値があるのかと言われると、第一話を見てキャラクターが気に入ったのであれば、最高に楽しい全20話のエピソードが待ってます。キャラクターに思い入れが出来なかった場合は、かなりアラが目立つ構成なので、途中で冷めてしまうかも。アタシ的にはオススメですが、とりあえず「J.J.エイブラムス最新作!」という過剰な期待を持たずに第一話を観ると良いんじゃ無いかと思います。

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02/25 また大放置の末、雑記

弾幕系MMORPG

 というウソみたいなゲームがある。タイトルは『ヴァルキリースカイ』。思わず興味を惹かれて登録してみたのだけど、要するに"狩り場"が無くなって、その代わりにシューティングステージが導入されたネトゲ。

 最大4人での協力プレイが可能……とのことなんだけど、それってMMOというよりはMOじゃねえか? とか思った。それと、全然違うジャンルを合体させた弊害か、

■シューターにとっての欠点
・キャラメイクや育成が面倒
・自分の"ウデ"だけでは倒せない敵も多い
・わりと弾幕薄め
・パターンを覚えて稼ぐシューティングの醍醐味がない
・カーソル操作なので、イライラする

 等々、一番の客層にとって辛い要素がてんこ盛り。ただ、アクション特化のMORPGだと割り切ってしまえば、結構楽しめそうだけど、若干他のMMORPGから見劣りするグラフィックは難点か。とくにキャラクターデザイン&衣装の格好悪さはネトゲとしては致命的かも。

 この運営会社は他にも「MMOフライトシューティング」なんていう無茶なジャンルのゲームを運営してる実績があるので、結構柔軟に改良を加えてきそうなのが救い。動作もイマドキのゲームにしては軽いので、お試しでもうちょっと遊んでみようかな……とか思った。

 名前は例によってSydnyaなので、見かけたら宜しく。

機動戦士ガンダムUC『ユニコーンの日』

 観た。なんかここ最近の『SEED』とか『00』とかの新作ガンダムに欠けているモノを発見した。アレだ、モビルスーツは大きくて重い、という単純な記号的表現が抜けてたんですね。『SEED』あたりから多用されてたクルクル〜キュピーン! みたいな動きは一切無し。

 時代がモビルスーツが大型化した『逆襲のシャア』の3年後……という設定なので、ジェガンとかの量産型モビルスーツが鈍重に描かれるのは当然といえば当然なんですが、その鈍重なモビルスーツが相手の攻撃をすんでの所で避ける……なんていうアクションが多くて、まさにデカイ機械の固まりが闘っている! という説得力満点で思わず失禁。

 そんな中でクシャトリヤとかユニコーンガンダムが化け物じみた強さ&アクションをくり出すから"特別なモビルスーツ"という感じがしてくるのですね。『00』のエクシアや『SEED』のストライクフリーダムなんかの最近の主役機は、とにかくザコをドカンドカン倒して「ホラホラ、主役機は特別なんですよ〜」という安易な方向に逃げてたんですが、そういう逃げは一切無し。スゴイ決断&演出力。

 あと、主人公がガンダムに乗るのが「戦争に巻き込まれた」形になってるのが好印象。戦争は老人が始め、若者が死にに征くモノなのです。ユニコーン出撃→クシャトリヤとの戦闘シーンにかかる曲がまた素晴らしい。

 まあ『SEED』も巻き込まれ型ですが、アレはキラのバカが速攻でイケイケドンドンムードになっちゃうので、ちょっと違うと思う。ガンダム起動と同時に『あんなに一緒だったのに』かかるし。あれはアレで良いんですけども。

 次は秋公開だそうですが、このクオリティーなら待てる。

●『流行り神3 警視庁怪異事件ファイル

 チマチマ進めてた『流行り神3』をようやく全シナリオクリア

 シリーズ完結編であり、過去2作の登場人物&謎フリの解決を含むので、既読率90%前後なのにプレイ時間は25時間越え。過去の2作がだいたい10〜15時間程度のボリュームだったことを考えると、かなりのボリュームアップ。

 ただ、シリーズの締めくくりになるシナリオ&後日談の隠しシナリオ以外は、過去二作よりもクオリティーが落ちるというか、サプライズがない無難な構成になってるのが残念。たぶん、変に新しい謎なんかを振ってしまわないように、かなり気を使って書かれたんだと思いますが、そのおかげで謎解きが容易になり、このゲームのウリであるプレイヤーが今までの情報から事件の全容を推察する「推理ロジック」という最終決定システムでの失敗が減少。推理ロジックに失敗するとそのままゲームオーバーなんですが、そのリスクは少なくなった。
 「推理ロジック」は前作『2』がかなり「スキマのスキマまでを想像して大胆に解釈する」必要があって、少々難易度が理不尽だったので、まあ、ゲームとしては大正解。その分『2』ほどのインパクトはなくなってしまったんですが、それはそれ。

 もう一つ残念なのは、新キャラクターの秘密が分かるダウンロードコンテンツシナリオが、プロローグシナリオである『第零話』クリア後には読めるようになってしまうので、アッサリ正体が分かってしまい、少々興ざめ。まあ、全シナリオクリア後に読めば良いんでしょうけども、早いうちにオープンになってるんだからと、つい読んじゃうのは人の性というモノ。

 あと、全作品の隠しシナリオやオカルトデータベース全て読んでいないと理解出来ないシチュエーションや謎解きが多数あるのは、「今作からやっても大丈夫」という公式の謳い文句に偽りあり。データベース機能があるのだから、このゲームにおける「オカルト設定」の背景説明項目をもっと増やせば、ここまで一見さんお断りなゲームにならなかったのでは?

 他にも前作以上に科学派プロファイラー賀茂泉警部補が役に立たないとか、謎が多いクセに新キャラの影が薄すぎる等々文句もありますが、三部作全てプレイしておいて良かったな、と思えるゲームでありました。

 惜しむらくは、『1』と『2』はPS2&PSP&DSといった多機種で発売されているにもかかわらず、完結編の『3』のみPSP専用……ということでしょうか。それでもメチャクチャ面白い推理アドベンチャーなので、PSPをお持ちの方にはオススメです。できれば第一作から是非。

 

 

02/10 ワンフェス・ビフォーアフター雑記

着ぐるみ喫茶青風亭

 ワンフェスの前日だったので、景気づけに行ってきた。

 意外だったのは女性のお客さんがいて、普通に「カワイイ〜」とか言ってたことかしら。世間では「イケメン彼氏なんだけど吐き気を催すオタクだからアタシの価値が下がるかもしれないわ」とか寝言を言う三十路の行き遅れが話題になっているというのに、大変素晴らしい傾向。

 内容的には前回とさほど変わらず。まあ、全員素人だし、今後この路線を商売にするつもりがあるわけでもないらしいので、良くも悪くも学園祭くらいのクオリティ。とはいえ前回の反省からか、無駄にスタッフがウロウロしてて店がゴチャゴチャして見える……という点は改善されてたので、このまま回数を重ねていくと、本気で開店できるくらいのクオリティにまで改善されそうなのが怖い。
  なお、接客の着ぐるみさんは天然の天才・シフォンさん技巧派・うゆりさんが早々と投入。おかげで一時間飽きることなく過ごせました。っていうか、こんなエースを二人同時投入して後が続くのか? とか思いましたが、他の時間の客のことなど知ったこっちゃないので、それはそれ。

 価格設定も良心的だし、何より普通のメイド喫茶のように「萌え萌えジャンケン」とかアホみたいなタイムイベントに強制参加させられることもないので快適。事前になぜか民主党絡みのニュースは絶対取り上げない「痛いニュース」なんかに取り上げられてたりしましたが、イマドキの後発メイド喫茶に比べれば、痛さは200億分の1くらいですよ? 後発のメイド喫茶はゴーストバスターズに電話しそうになるくらい痛いぜ。マジで。

 とまあ、また半年おきくらいにやってくれねえかな……とか期待せずにいられないイベントでした。

↑怪しすぎる入り口。元々はダイニングカフェだった場所だそうな。

↑看板を見つけて一安心。

↑プロマイドは一枚200円也。某有名店の一枚600円に比べると安い気が。

 

●リアクションを先読み変換で実行する

 ……というのを、青風亭&ワンフェスにて学んだ。つまりどういうことかというと、「演技」の場合「客が自分に対して起こすリアクション」を先読みし、それに対する「演技」を先行入力でアクションに移す……ということ。
 これによって、観客のリアクションに対するタイムラグが最小限に抑えられ、観客には「リアルな反応」に見える。この「先読み変換」が遅い、あるいは成されていない場合、ワンテンポ遅れたアクションになってしまうので、その遅れたテンポの分「違和感」を与えてしまったり、「演技をしている」と気づかせる時間を与えてしまうっぽい。

 上手い人に直接話を伺うと、感覚的な要素が強い……とのことですが、演技の場合は超極短期型の先読み変換でアクションを起こす必要があるので、先読み変換アクションに「感覚的」な領域を使うのではないかと。
 人間は考えてから体を動かすのにかなりの時間(とはいえコンマ秒単位ですが)を要するので、感覚で先読み反応できないと、

・相手のリアクションを最後まで見る
・アクションを考える
・実際にアクションをとる

 という工程でそれぞれコンマ数秒のロスが重なり、最終的にアクションがとれるまでに2〜3秒のロスが生まれてしまいます。着ぐるみコスプレはもちろん、現役ショーキャストの場合でも、こうしたタイムロスの多いアクションをとる人は多いので、日本語入力機能の予測変換に似た「先読み」という概念を思いついた。

 意図的ではなく、感覚やカン、習慣に頼ったモノであるにせよアクションが的確に行える人は、携帯電話の「日本語入力先読み変換」に似たアクション選択が行われているのは間違い無い……とか考えたわけなんですが……。どうなんでしょうね?

 たぶんリアルタイムに反応出来ない「漫画」や「ノベル」でも重要な要素で、読者の反応を先読み変換してキャラクターのアクションを決めないと、ネタやシチュエーションの「意外性」で笑わせたり泣かせたり、驚かせたりといったことができなくなるんだと思う。まあ、良く編集者が言う「読者の立場に立って描く」というやり方を、もうちょっと踏み込んで考えるとこんな感じになるのかな?

 身の回りのマンガ家さんだと、氷川へきる師匠OYSTER兄さんボマーン兄さんがこういうリアクションの先読みをしてキャラクターのセリフやアクションを決めてると思われます。

 もっとも「演技」の場合はリアクションの先読み変換にも欠点があって、突然「なぁ〜、いいだろ〜? キスも値段のウチに入ってるんだろ?」とか無茶ブリをされたときに反応できなかったり、遅れたりするので、万能ではないんですが、たいていの人が、普通に取るリアクションであれば全く問題のない技術

 漫画は長期予想、演技の場合は短期予想、といった違いがあって、一概に同じように考えるわけにはいかないようなんですが、この「受け手のリアクションを先読み変換したアクションを起こす」という要素、もう少し掘り下げてみる価値はあるかも。

 ……とか思った今日この頃。

 

02/09 ワンフェス雑記

 お世話になったディーラー「ミラージュオーシャン」の皆さん、最後までご一緒できずにスミマセン。

 というわけで、念願のアレンさん合わせに成功。ただし、アタシのほうが非常に残念な衣装クオリティー&体型なので、並べると辛い。ただ、並べてみて分かるのは、さすがに「女の子だとい思って作って下さい」と注文した弊社のアレンさんのほうがガーリーな感じ。一説にはアレンさんの原型になった「シエルタイプ原型」が使われたのはこれが最後で、これ以降はちょっと造形がシャープになった「シエルタイプ改」が使われており、その影響もある……とか。言われてみれば、ちょっと原型が違う気がする。

 その他着ぐるみさんで気になったのを何枚か。

↑『アイマスDS』から秋月涼くん。アホ毛&独特のウェーブヘアも再現。

↑『黒執事』より坊ちゃんとセバス。周囲の女子の反応が面白かった。

↑『けいおん!』より律メンバー。

↑イリヤ&アイリス親子。なんとなく幸せそうで、原作を知ってると涙。

↑着ぐるみならではのアプローチ『らきすたボーカロイド』。

ある意味着ぐるみの『デュラララ』よりセルティ・ストゥルルソン。カッコイイ。


 企業ブースはやっぱりグッスマが一番混んでた。ねんどろいどの新作が『ラブプラス』らしいというのは遠巻きに分かりましたが、混みすぎてて近づけず。『けいおん!』が全員展示されてたのは見た。どうやら紬メンバーで予約ラッシュが打ち止めになっていて心配されていた律メンバーはドラムセット付きになるみたい。

 企業ブースの端っこに撮影用のキューベルワーゲンが置いてあったので、ちょっとはしゃぐ。インターメカニカ社のレプリカとちがって、内装や計器も実車のまんま。シルエット的にはちょっと各部のエッジが尖っててベゴよりもタミヤに近い感じ? ホント良くできてますな。

 そんなワンフェス。あ、figma憂は無事入手できました。

※コスプレ・着ぐるみ写真は全て掲載許可を頂いております。筆談で。なんで筆談だったか……は分かるな?

 

12/25  冬コミ新刊詳細

とりあえず表紙だけ公開してた冬コミ新刊ですが、無事入稿&搬入指示も終わったので、続報を。新刊は2冊『ケイン&リンコ』と『P3P』です。当日販売する既刊は『CheerfulDays』若干数と『Beautiful Days』になります。

 また、当日販売の特典として、紅薔薇姉妹箔押し紙袋が付きます。書店じゃなくてイベントで買った人だけの特典ということで、先着順にて頒布致します。こちらに関しては、無くなり次第終了ということでご了承下さいませ〜。

 あと、頼まれるときに毎回微妙にイヤな顔をする"スケッチブック"ですが、スケブを一冊丸ごとウチの絵で埋めるコンプ狙い……とかでない限り、人がいない頃合いを見計らって頂ければ喜んでお引き受けします。結構自分の絵しか載ってないスケブを描くのは気が重いので、コンプ狙いの人は自重して頂きたい

■■■紙袋のデザインはこちら■■■

・ケイン&リンチ本(笑)『ケイン&リンコ』B5/16P/200円

・ペルソナ3ポータブル本『P3P』/B5/32P/500円

 

10/15 ヒラケンの話の作り方その3

 いきなりですが、「考えるのが嫌な人」というのが居るのは、人間の本能的な問題なのか、教育のせいなのか、社会のせいなのか、カナダのせい※なのか、……というと、大脳生理学的には人間の脳の持つ本能的な反応らしい。すなわち、人間の学名である「ホモ・サピエンス・サピエンス(賢明なる人の意※)」というのはあんまり正しくない学名でありますな。

 歴史的にも「自分たちで国のことを考えるのがイヤ。もちろん王様も同じ」であったが故に、そういう人たちに代わってお国のことを考える「議会制政治」というのが生まれたくらいであり、いわゆる"ゆとり"や"団塊"がモノを考えない世代……というのは適当ではないのです。もちろん、この世代が他の世代に比べて思考力が著しく低いのは社会心理学的にも有意な統計が取られているのだけれども、それは第2以降の要因である「教育」や「世相」が原因でしょう。

 さて、なんでこんな話になったかというと、マンガ家さんや編集さんと会う度に話題になる「最近の読者は"解釈"が必要になる物語やネタ、ギャグを極端に嫌う人が多い」というお話から。ただ、アタシ的にはそれはまったくの逆で、作家や編集が「読者に上手く、かつ心地よく"解釈"の快楽を与えられない」だけであり、元々「解釈が必要な物語・マンガ・映画」というのは、結論がきちんと出るかどうかはさておいて、「それを解釈するための道しるべ」のようなモノが用意されていて、結構親切に出来ているもんだということを忘れてはいないか? と思うのです。
 いろいろ物議を醸した『テレビ版:エヴァ』も、いまだに解釈が分かれる映画版『2001年宇宙の旅_AA※だって、理解できないように出来ているが「結局アレはなんだったのか?」と考えれば、それなりに答えに近いところにたどり着ける道標は用意されているわけですし。

 そうやって先人が「考えるのがイヤな人」という人間的本能の裏をついて「考えさせる」あるいは「考えた気分にさせる」テクニックを駆使しているのだから「解釈が必要になる難しい話はダメ……」なんてことは無いんじゃないかと。

 まあ、問題は「考えるのがイヤ」過ぎて「考えたフリ」をすることだけが上手くなり、あげくには自分で自分が「考えたフリをしてるだけの脳内情報コピペ状態」であるのが分からなくなちゃった人。こういう人に限ってBLOGとかで声が大きかったり同じような状態に陥ってる人を集めてページビューを集めちゃってたりするからタチが悪いんですが、それはまた別の話。
 もっとも、いろんな業界の人の話を聞くと、そういう人たちはやっぱりラウダー・マイノリティーであり、実効経済的影響力はあまりないのが現状なので、あんまり惑わされないようにしたいところ。

 エンリコ・フェルミだったかオッペンハイマーだったか、原典が出てこないのでアタシの思い違いかもしれないんですが「考えるのが嫌なら学べばいい」とは、全く正しい考えですな。学ぶのも嫌なら? 攻殻機動隊SACのセリフを思い出して「この世」を「学ぶ」に変えてみると良いんじゃないですか? その後のセリフは原作版を同じく改変してみました。曰く、

「この世が嫌なら、自分を変えてみろ。それが出来ないなら孤独に暮らせ。それもダメなら……(銃を相手の頭に)」

「バイバイ、テロリスト。そんなにこの世が嫌なら、あの世から出てくるな」

 ……もちろんこの言葉は、受け手だけじゃなくて送り手(作家・編集)も心に刻んでおくべき。送り手も学ばなきゃなにも伝わらない。まあ、当然のことですよね。

 というのを心に刻んでもの作りに励んだ人が過去にいなかったのか? というとそうでもなく、最近はネタ不足から来るリメイクに海外作品のリメイク、コミックのムリヤリな実写化に逃げるといったあんまり好ましくない方法で悪名高いハリウッドには、かなり早くから"考えるのが嫌な観客"を帰らせないための作劇論が存在しました。
 俗に「30分の法則」とか「1/3の法則」と呼ばれる法則なのですが、

・主人公のキャラクターとその巻き込まれる事件を描くフェイズ
・主人公がその事件を解決しなくてはならなくなる動機のフェイズ
・主人公奮闘のフェイズ

 ……という3要素をだいたい上映時間を3で割って振りわけ、余った時間に「衝撃のラスト!」だとか「どんでん返し」を入れるわけですね。映画インデペンデンス・デイ_AAなんかはその分かりやすい典型で、約150分の映画なのですが、

・宇宙人が来た! なんだろう!(50分)
・攻撃してきた! やられる一方!(50分)
・ロズウェルで回収した宇宙船で状況打開、逆襲へ!(50分)

 みたいな時間配分になってます。ローランド・エメリッヒの映画は、歴史劇の『パトリオット』を除くと、結構この法則を忠実に守っていますね。他にもデイ・アフター・トゥモロー_AA』や『スター・ゲイト』なんかもこの時間配分で見てみると、綺麗に3フェイズが分かれているにもかかわらず、観客に分割を意識させない作りとなっており、なかなか勉強になります。『インデ〜』や『デイ・アフター〜』はブルーレイがかなり安くなってますので、ちょっと話作りに困ってるという方は、是非観てください。とくに映像特典。2回ぐらい連続で見ると飽きるのに、しばらく経つとまた見たくなる不思議なオーラもエメリッヒ映画の魅力ですが、何回か繰り返しで見ると、そのへんが学べてお得です。

 じゃあ、そういう配分を「ヒラケンはどうしてやがるのか?」というお話しは、次回、エメリッヒ作品の例をもうちょっと詳しく解説しつつ、オープンにしていきたいと思います。

※映画版サウスパーク_AAのネタ。子供がグレたのはカナダのお笑い芸人が原因だと騒ぎ立てる「政治活動が趣味」のユダヤ人のお母さんが提唱する。なおそのパートはミュージカル仕立てになっており、なんでも「カナダのせい!」と高らかに謳う"プロ市民"を皮肉たっぷりにからかったこの曲はアカデミー賞主題歌賞にノミネートされた。

※なんでも「賢い」という意味の「サピエンス」を2回並べることで「賢明なる」という意味になるらしい。よく「ホモ・サピエンス」と表記されることがあるが、ネアンデルタール人だって「ホモ・サピエンス・ネアンデルターレンシス」であり、かの猿人は人類と遺伝子が異なっている断たれた種であることが分かってるので、この表記は「現人類」を表すのには適当ではない。

※『2001年宇宙の旅』は、映画こそ超不思議ちゃん映画であるが、原作は至って分かりやすい、超越的存在の手による人類の進化と、その過程の物語である。なお、キューブリックも原作の内容を支持しているとのことなので、正解はクラークの原作本。

 

09/27 ヒラケンの話の作り方その2

 わー新連載配信から一ヶ月ですよ! アンケートとか無い世界なので、スゲエ不安感ですが、負けずに続けるよ! みたいな今日この頃ですが、皆様はいかがお過ごしでしょうか?

 そういえば、見本誌でいまだに『コミックハイ』が送られてくるんですよ。昔連載してた縁なので……ってことで、見本誌配布リスト更新の度に加えてくれるらしいんですが、 なら仕事くれ! ……とか言いそうになるも、頂いた見本紙を読んで『男爵校長』の面白さに嫉妬し、さらには「ああ、全体的にそろそろアグネスに怯えても良いレベルであり、そういうの描いてとか言われても、凶暴なキャラクターしか描けないので、お声はかからないし、アグネスに怯えなくて済むからイイや」と思った今日この頃でもあります。大失礼。

 

●創作された世界の「価値観と常識」の重要性

 何らかの創作物を作るときに非常に重要な要素になっているのが、創作された世界の「価値観と常識」の設定にあると思います。前回のテキストでも触れたのですが、同じハイファンタジーとして認知されている『指輪物語』と『ナルニア国物語』に関していえば、この「価値観と常識」の設定というかコンセプトの違いによって、評価が大きく分かれているように思います。前者はハイファンタジー&児童小説の最高峰として、後者は良くも悪くも児童小説の傑作……といった具合にです。

 評価の分かれ道はこれまた前回書いたとおり『指輪物語』には現実世界の人間と違う価値観が各種ごとに細かく設定されているにもかかわらず、『ナルニア国物語』の場合は、登場人物が作品が書かれた当時の欧米諸国の「価値観と常識」の範疇で行動しており、創作物としてのランクは一段階下がったモノ……という印象がぬぐえません。実際、映画版『ロード・オブ・ザ・リング』と『ナルニア国物語』の興行や評価を見ても、その影響が顕著に出ており、とくに映像になると、そういった違和感が分かりやすくなってしまうからかもしれません。やはり、コレは気が抜けない要素だな、ということが分かりますね。

 そういう意味では最近世界的には売り上げに元気がない"JRPG"も、映像が進歩したことによって顕著になったキャラクターの持つ「価値観と常識」の違和感が大きな要因になっていると考えることが出来ます。逆に「日本の学生」が持つ欧米との価値観の違いを前面に押し出した『ペルソナ4』などが高く評価されていることを考えると、日本っぽくない世界で「日本そのものの価値観」を出してしまう違和感に海外のユーザーはかなりシビアに反応しているようです。もちろん、ガラパゴス進化的に複雑化したにもかかわらず相変わらす交互に殴り合うだけの「ターンベース戦闘」などの古くさい(……けれども日本で売るためには必須の)要素が飽きられたことも大きいのですが、それはまた別の話としておいておくことにしましょう。

 そうした日本人であるが故に気づかない「価値観のズレ」を認識するきっかけとなった……にもかかわらず、結局生かされることの無かった例として、韓国産のRPG『マグナカルタ』とあるエピソードが挙げられます。よくある「復讐しようとするキャラクターを止めるイベント」なのですが、日本のシナリオライターなら「復讐には意味がない」とか「誰も望んでいない」等々の理由を付けるでしょう。しかし、件の『マグナカルタ』の場合は「その憎しみを生きる糧とするために復讐をやめろ」という形の説得をするのです。これは韓国の文化である"恨(ハン)"を持ち続けることが普通であり、相手を「許す」というのは犯した罪やその被害者に対する冒涜である……という儒教的文化が背景にあるわけですが、日本の場合も「水に流す」という習慣のせいで「復讐には意味がない。そんなこと誰も望んでいない」といったセリフを無意識に言わせてしまっていたわけです。

 もっとも、ある程度まで日本のシナリオが海外で受け入れられていた理由としては、キリスト教文化における「復讐するは我(神)にあり」という考え方が大きな要因となっていたようです。すなわち日本的「水に流す」的な意味での"復讐の否定"がキリスト教文化の人には聖書にある神の意思による復讐に任せる……とダブって見えていただけ、要するに良い意味で勘違いしてもらえていただけだったわけですね。

 そうした"自分たちの所属する文化圏に基づく"価値観や常識の設定が通じなくなった背景には、前出の映像技術の発達により、ユーザーに緻密な世界観構築に伴う物語の違和感への敏感さが培われたことと同時に、自由度の高い『グランド・セフト・オート3』以降の箱庭系ゲームといった、その世界の「価値観や常識をユーザーが自由に設定して遊べるゲーム」の登場が大きいのではないでしょうか? こうした「プレイスタイルとプレイヤーによる価値観・倫理の設定」が可能なゲームの登場によって、物語世界における価値観や常識の存在に、さらにユーザーが敏感になっていく土壌が出来たということです。
 まあ、日本では「お使いゲーム」と批判が多い同シリーズですが、本当に高い自由さが与えられているのはゲームの攻略そのものではなく、「なるべく一般人に迷惑をかけないorどんな手段を使ってでもミッションをこなす」といったプレイヤーに一任された倫理観の設定にあるんじゃないか……と、同シリーズのファンであるアタシとしては思っているんですが、どうですかね?

 ……とまあ、こんな感じにゲームばっかり引き合いに出していますが、物語の受け手が世界観とその世界観にあったキャラクターの価値観や常識に敏感になっているのは確かなので、話を考えるときは、この点だけは気をつけていかないとダメですよね……というお話しでした。

 なお、蛇足かつネタバレになりますが、XBOX360のヒット作『ギアーズ・オブ・ウォー2』のイベントで、お気に入りのイベントがあります。主人公マーカスの相棒・ドムことドミニク・サンチャゴの妻・マリアが敵に誘拐され、それを救出するシーンなのですが、主人公達がたどり着いた段階で妻マリアは敵による拷問・人体実験を受け、回復不可能な廃人になってしまっているのです。その直前に、主人公達のかつての仲間を救出したところ、再び捕まり拷問・人体実験を受けることを恐れて自殺してしまう……というシーンがあり、屈強な戦士でさえ精神を完全に破壊されてしまう行為を受けた妻をドムはこのまま生きた屍としておくことが出来ず、射殺してしまいます。若干アメリカンでドライな対応過ぎますが、カッコイイのはこのあとです。
 敵への復讐を誓うドムに対し、主人公のマーカスは復讐を止めようとはせずに「安全なルートも確保してあるが、一暴れしたいなら付き合うぜ?」と言うのです。ほとんどの人類が敵・ローカストに虐殺された神も仏も信じられない世界において、主人公は「復讐するは我にあり」だとか「そんなことは誰も望んでいない」といった綺麗事はもはや言う必要がないのですね。「そんなことは誰も望んでいない? そんなハズはない、ドミニク・サンチャゴが"それ"を望んでいる」のだから、と。……とまあ、これほど強烈に世界観やキャラクターの価値観、それに終末感を出すシナリオはそうありません。基本的にはマッチョが暴れるだけのゲームですが、こういう細かいスパイスは見習いたいところです。

 

09/22 ヒラケンの話の作り方

 氷川へきる師匠のブログ「Fellows!漫画合宿に行ってネームの作り方なんかの意見交換なんかをしてきた」というのがあり、なかなか面白かったので、アタシはそれに対抗して『平沢ケンゴの話の作り方』をオープンにしておこうかと思う。ネームはアタシに求めても無理。そもそも絵が上手くないので、そんなに面白い画面は作れないのであった。

 さて、アタシは物語を作る際に必要な要素として、日常と非日常・認知度の高さ&低さを元に話を作っています。例えば、

・舞台は日常の延長線なのか否か
 つまり、普通の世界で起こる物語なのか、特殊な世界(例えば別世界だったり未来だったり等々)をまず決める。基本的には「普通の世界」を選択することが多いです。

・最終的に史実にや実在の事件に収斂していく物語なのか否か
 いわば話の基本構造なのですが、最終的に「最終的に史実にや実在の事件に収斂していく物語」であれば"偽史"、そうでなく未来改編等の可能性が高い場合は"ifモノ"として世界を設定する必要があります。基本的に「過去・未来改編/世界革新型」の物語は破綻しやすいので、アタシはあんまり扱うことはないです。

・超常的なモノを有るモノとして扱うか否か
 すなわち、超自然的な現象を物語に組み込むか否かが次に決まります。例えばミステリーを考えたときに「超自然的な現象アリ」と設定してしまうと、トリックは何でもアリになってしまうので、いわゆる「本格推理」というジャンル選択はなくなります。ですが、タイタス・クロウの事件簿 AAのように、作中の一般的認知度として「超自然的な現象などない」という設定になっている場合は、謎解きに怪魔・超能力の類が出て来ても物語として成立するうえ、そこに面白さを見いだすことも可能ですから、その要素を次に考えます。

・超常的なモノの認知度はどうか?
 上記のように、その世界の一般人にとって「超自然的な現象」は常識なのか、非常識なのかを決定します。「常識」という選択肢の代表的な例としては『とある魔術の禁書目録』、あくまでも一般人には非常識というのであれば、人気作『ハリーポッター』シリーズなんかがあるわけです。今回の新作『大江戸暴力温泉』では、民間伝承や都市伝説程度の認知度として「超自然的な現象」が一般人に知られている(もちろん真相は知るところではない)というニュートラルな設定で話を構築しています。

・その世界の「常識」は我々の常識と同じか否か
 超常的要素の認知度を決定したところで重要になるのが、常識の尺度の問題です。『指輪物語』のように言語から風習、種族による正義の定義までが現実世界と異なる世界なのか、あるいは『ナルニア国物語』のように異世界なのにアングロサクソン文化と変わらない価値観を住民が持っているのか……という点を決定します。ココはわりと重要なので、あとで別テキストにて詳しく書きたいと思いますが、今回の新作では比較的一般と異なるながらも、比較的理解しやすい「手段としての暴力」という価値観・常識を持った主人公を設定してあります。

・その世界に変な生き物はアリかナシか?
 いわば『ぱにぽに』メソウサや宇宙人、猫神様のような存在を認めるのか否か、といった要素も最初に決定しておきます。アリの場合はそれは主人公や主人公のいる環境にのみ与えられた特権なのか、普遍的に変な生き物がいる世界なのかを決めておかないと、ネタ作りの規制範囲が分からなくなって混乱しやすい(新人の四コマなんかにありがちな混乱です)ので、この点は最初に決定する必要を感じています。塚本ミエイの『ぴるぴる!』の場合は変な生き物=主人公特権として設定してありますが、劇中で「絶対に登場しないが、他にもネコの人がいるらしい」というエピソードを挿入して、読者の想像する余地は残しておきました。

・ガジェット・登場人物はどこまで架空のモノか?
 コレは細部の話ですが、劇中で引用されるテキストが押井守の映画のように聖書の引用だったりするのか、あるいは全く架空のモノの引用という形を取るのかも、最初のほうに決めておく必要があると思っています。もちろん登場人物にしてもしかりで、歴史上の人物だったり、その子孫、あるいは架空の歴史上の人物を設定してその子孫ということにするのか等々、意外とリアリティーに響いてくる要素です。なお、アタシの個人的な考えとしては、作者が元々オープンに使われることを意図して創作した架空のガジェット、例えばラヴクラフトの『ネクロノミコン』のような存在は、一般的認知度等を考慮して「実在のガジェットと同等に扱う」べきだと思っています。

 ……だいたいこんなところまで決まったところで、物語のベースが決定します。もちろん、現在企画中の話のなかには「物語の要素」が先に決まってこうした世界のルールをあとから設定したものもありますが、基本的には"世界のルール作り"がアタシにとっては最優先事項です。「制限のなかにこそ創作の自由がある」といいますが、まずはその制限を自分で決めてしまうわけですね。自分のクビを絞めない程度に。そうでないと『バイオハザード』のように収拾が付かなくなってしまうので、このルール作りにはかなり気をつけてます。

 次は「世界の価値観・常識」についての話と、物語構成における「情報を出すタイミング」についてアタシのやり方を紹介していきたいと思います。出来たらほかの作家の皆さんの話の作り方&ルール設定の仕方……なんかを知りたいな、とか思いますけど、どうですかね? ここはひとつオープンソースにしてみませんか? ダメすか?

 

しばらく保存ログ
03/13 萌え酒のお話

お酒屋さんレポ(もちろん普通のじゃありません)

 え〜。茨城県結城市というところに『酒のたまごや』というお店がありまして、まあ、最近流行の萌え絵をラベルにした『酔逸撫子(すいーつなでしこ)』というお酒を売ってるんですが、それの買い出しに酔逸撫子の格好をした着ぐるみさんが出撃するという凶暴なイベントロケを行ったので、そのレポート。一応3/8日のイベントで初お披露目する予定のキャラクターさんにコスプレをさせるということだったので、今日まで封印してましたが、情報解禁。お店の許可は事前に取ってあります。念のため。

 奇しくも設定上の誕生日とお酒の発売日が一緒だったという『サクラ大戦』の紅蘭さんも一緒でしたが、もう見慣れてるので今回のレポでは写真なし。現地まで運転させおいて最悪ですが、見慣れたモノはしょうがないので諦めてください紅蘭さん。多分近いウチにご本家のページが更新されると思いますので、そっちで観てください。途中で衣装交換とかして気合い入れてましたが、巫女服の似合わなさは必見

↑一応ポスターと同じポーズとか

↑お店の2階はイベントスペースになってます。ワインの試飲会とかやるそうな。

↑ちょっとサービスショット。

……で、このキャラクターさんは普段はどんな方かというと……。

 

 

 

 

 

 

っていうか、『スーパーブラックジャック』のリオさんでした。3/8日の『貢いでドル箱』というイベントで無事デビューされたそうです。おめでとうございます〜。


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