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(取材・文:毛丹青) 初めて日本に来て新幹線に乗った人の多くは、二つの印象をもつ。 これは私の直感にすぎないが、長年日本に住んでみた経験から言っても大きく外れてはいないだろう。 まず感じることは、新幹線に乗るときはたえず唾を飲み込んでいないといけないということ。 それもぐっと飲み込まないといけない。 とくに新幹線の発車後5分ほどの時速200キロを超えるあたりでは、車窓の外を飛ぶように流れていく。
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景色もめまぐるしく入れ替り、耳鳴りがすると同時に視覚上にも気圧を感じる。 飛行機の場合は、窓の外に地上の対照物が見えないため自分がどこにいるかさえ分からなくなる。 なにしろ小さな窓から見える空は間近に見える機内よりずっと小さく見えるだけだから、 外と切り離されたような感覚になる。 それに比べて新幹線の両側に大きく開いた車窓は、逆に風景に包み込まれている錯覚をおぼえる。 我が家のある神戸から大阪を通って東京までは約3時間ちょっと、途中2つの有名な湖を通過する。 滋賀県の琵琶湖と静岡県の浜名湖だ。新幹線は一方に山を見、一方に湖を望み疾走する。 滋賀県と静岡県を通過するたび、私は山と川の景色の中に迷い込んだような気持ちになる。
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